慣れたようで慣れないシンクロニシティ
特別な日?
診療が終わって昨日のブログをアップして自宅に上がり、テレビをつけました。
興味を引いたのはNHKの「かんさい熱視線 レンズの先に自分が見えた ~ある高校写真部の挑戦~」
ぐいぐい引き込まれました。
ある女子高生にスポットを当て、彼女がカメラを通して自分を表現するところを描いていました。
その女子高生というのがアイメイクして赤い口紅をつけて「こいつは・・・・」と思うような子なのです。
ていうか、まだ見た目でそう思う自分がいるのねと思ってしまう。
ところが、この子の写真を撮る感性が凄いのです。
どちらかというと明るく綺麗な写真ではなく、暗くネガティブにも見えますが、非常に物の本質に迫った素晴らしい写真です。
ある時、大阪府にあるその高校の写真部は横浜で行われた全国大会に出場しました。
3人一組のチーム戦です。
主催者側が準備したテーマにそって規定時間内に撮影して3人の合計点を各チームが競うというものです。
与えられたテーマは ”恋するヨコハマ”
これは彼女にとっては非常に不利なテーマです。
でも彼女はおもねることなく、自分の感性、自分の写真を大切にすることに決めました。
”恋するヨコハマ” のテーマで街の電信柱を撮ったりなんかしてね。
僕はこれを見た時に思わず、「そうや、それでええねん!」
その後、ある外国人が連れていた小さな男の子をチームの仲間と撮らせてもらいました。
もちろん3人ともアングルも何もかも違います。
結果は優勝とはなりませんでしたが、仲間の一人が特別賞をもらいました。
眼力が審査員の心を打ったということです。
でも件の彼女は悔しくて仕方がないという様子。
大阪に帰って部室で顧問の先生は二人の女子生徒を前にして次のように言いました(うろ覚えですので委細は違うと思います)
「俺は二人ともええ写真やと思うで。
こっちの賞をもろた方は、この男の子を正面から見据えてる。
真っ向勝負を挑んだわけや、そやろ?
ほんでおまえの方は斜めからこの男の子の青い目の奥深くに迫ろうとしたわけや。
ここで表現しようとしたこと、おまえにはそう見えたんやろ?
ほんなら、そんでええねや」
いい先生ですね。
実は僕は番組の初っ端から涙がずっと流れ出て止まりませんでした。
自分らしさ、自分の視点の大切さをブログで書いてすぐにテレビでこんなん見る?
たいていのシンクロには慣れたつもりでも、まだその上が来るという話。
2013.2.23