~5月1日投稿分~

 もう10年以上前のことです。診療が終わって奈良の三条通という目抜き通りを歩いていると、とあるビルにあるライブハウスの看板に「本日 渡辺香津美ライブ 19時開演!」という張り紙が。 何気なく見て通り過ぎながら、「ん?渡辺香津美て、あの渡辺香津美か? 渡辺香津美がこんなライブハウスに来るか、普通?」
 以前テレビでビートたけしが、「こないだあるスーパーでさ、【ダウソタウソ本日来店!!】て書いてあってさ、”ン”じゃなくって”ソ”になってんだよ。ひどい話だよまったく(笑)」 と言っていたことを思い出し、これもきっとその類だろうと思いました。よくみたら渡辺香寿美とかね。
 もういっかい看板のとこまで戻って見たらやっぱり渡辺香津美と書いてあって、チャージが確か2500円と、本物だったらバカ安の値段。 とりあえず店に入っていったら、ちゃんとチケット売っていて、「これってあの渡辺香津美さんですよね?」 という僕の問いに 「はい、そうです」の答え。 僕はあの店であれだけの客が入ったのは見たことがない。きちきちに席を案内されたお陰で、小さな店のフラットなステージのすぐ近くで聴くことができました。
 しばらく待っていると、やはりあの!渡辺香津美さんがアコースティックギターを持って横を通り過ぎていく。思わず心の中で「うわっ!本物やっ」 前日にブルーノートで大エレキ大会があったそうで、今夜はアコでという、何と超ラッキーなことよ。僕の3m位のところで、彼が音を弾き出した瞬間、背筋に電気が走り、感動に打ち震えました。後にも先にも背中に電気が走ってエクスタシーを感じたのはあの時限りです。と同時に、学生時代にスイングジャーナルで見た記事を思い出しました。渡辺さんがライブをやった時に、彼のマイルスデイビスが聴きに来ていて、ステージが終わってから楽屋までやって来て、どんな指使いしているのかフレットの押さえ方を見せてもらった(マイルスが見せてもらう側ですよ!)とか。 やっぱり凄い人だぁと思いました。ギターは小さなオーケストラと言われておりますが、まさに至言。ただし、そういう人が弾けばという話。
 音楽というのは結局は振動なのだろうと思います。「はじめに言葉ありき」の如く、宇宙は振動から生まれた。だから一見、リズムやメロディに酔いしれているように思うのだけど、核心は振動なのだろうと。やはり生は違いますね。吉本ですら花月でじかに見ると格段に面白いですから。 International Jazz Day in Osaka行きたかったなぁ。。。。