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インプラントについて

インプラントの安全性について

僕は大学院を卒業して所属していた講座でインプラントの研究室を任されたことがあります。

その頃は日本においてようやくオッセオインテグレーション型(インプラントと骨が直接結合するタイプ)のインプラントが定着しようかという時でした。

それまでは様々な試験段階のようなインプラントが国産、外国製問わず使われており、失敗に終わるケースも多かったのですが、このオッセオインテグレーション型のインプラントの登場により成功率は飛躍的に高まったのです。

現在では全世界中でこれしか使われていないといっていいでしょう。

僕が医局にいた頃、今から20年前にすでに30年経過症例がそのインプラントの開発者であるブローネマルク教授の元にあったので、もう50年の実績があるわけです。

ですから、安全性に関しては全く問題がない、と言いたいところですが実際のところはわかりません。

もちろんインプラントそのものによる為害性などは報告されてはいませんが、何といってもアレルギー性が非常に低いとはいえチタンという金属を加工して生体内に埋め込むわけですから、本当のところはまだ明らかでないというのが正しいのでしょう。

もちろん生体安全性に関する研究は山のようにあって、問題なしとなっているからこれだけ普及しているんです。

それにそんなこと言ったら整形外科で骨折の治療なんか受けられないですね。

あくまでも厳密に言えばということで、それが引っかかる人はおやめになった方がよろしいでしょう。

インプラントって本当にいいの?

噛める噛めないということでいうなら、入れ歯に比べれば格段にいいです。

健康な自分の歯で噛む力と比べて、入れ歯は10~20%しかでないことがいくつもの研究で報告されています。

インプラントなら自分の歯と同じかそれ以上の力が出ます。

それに、歯がなくなった時に通常用いられるブリッジや入れ歯と比べると他の歯に全く余分な負担をかけないという点が何より優れています。

長い目で見れば、従来の方法だと負担を強いている歯が必ず弱ってくるからです。

先ほどインプラントは自分の歯以上の力が出ると書きました。

自分の歯の場合は、骨と歯の根との間に薄い靭帯が存在します。

ところがインプラントの場合は骨と強固に直接くっついているために、それだけの力が出るわけです。

ただし、その靭帯は根の周りで様々な有益な役割を果たしているので、逆に言うとインプラントにはその天然の防御機構が備わっていないとも言えるのです。

さて、それだけ強い力が出るインプラントですから、下手をすると噛み合う相手の歯を痛めてしまう可能性だってあるのですね。

 

これは非常に重要なことですからよく聞いてください。

インプラントをする上で最も大切なこと、それは治療計画にあります。

いくらインプラントが成功しても、10年後にインプラントだけ残って他は全部抜けてしまっては意味がありません。

インプラントを考える際に、もちろんそこで他の歯をさわらずによく噛めるようになるというのは大事なのですが、それ以上にその時点で残っている他の歯も長持ちするように働いてくれないと困るわけです。

要するにすべてのバランスの中で、長期的にインプラントが口の中の健康を長く維持するのに役立つかどうか、これであります。

抜けた部分だけをどうしようかという近視眼的な感覚ではいけませんよ。

またそのようなスタンスの歯科医は避けた方が無難です。

抜けているところ以外にグラグラしていてそのうちどうなるかわからない、でもその歯は抜きたくないというのであれば、そりゃもう絶対に入れ歯です。

そんなところにインプラントしちゃダメですって。

インプラントは治療単価が高いため、残念なことですが良い意味でも悪い意味でも医院の経営戦略の重要な武器として位置づけられています。

 

でも正直なところを言って、ずっと入れ歯で悩んでいた人がインプラントにすると、これはもうとてつもなく喜ばれます。

二度と入れ歯に戻れないとおっしゃいます。

入れ歯の経験が全くなく、初めて歯が抜けたところにインプラントを入れた場合、患者さんは自然に噛めてやはりハッピーになられるようです。

インプラントって怖くないの?~手術と合併症について~

インプラントが怖いという理由だけで、インプラント治療を全く考慮に入れない患者さんが少なくないのは非常に残念なことだと思います。

特に男性は怖がりですね。女性の方が肝がすわってらっしゃいます。

やはり出産経験の有無は大きいのでしょう。

患者さんが怖いというのを僕たちはどうしようもありません。

怖くないですよと言ったところで本人は怖いからです。

しかしながら、実際問題インプラントの手術を終わられた人の感想はその多くが「思ったより怖くなかった」です。

これは非常に単純な手術で終る場合で、非常に時間もかかって大変な手術もあるので一概には言えません。

でも大変というだけで、怖いというのとは別物だと思います。

医院によれば静脈内鎮静法といって一種の軽い精神安定剤を用いながら手術をするところもあります。

当院でも過去一度だけマイナートランキライザーを服用してもらったことがあります。

これも正直申しまして、手術中の不快感ということで言うなら骨の中に埋まっている下の親知らずを抜く方が大きいみたいです。

痛みと腫れについては、手術中はもちろん麻酔をしていますので痛くないはずです。

ただ手術時間が長引けば麻酔が切れてくるので、その時には追加をします。

僕の経験でも手術の後半で痛みを訴えられる方が数名いらっしゃいました。

術後の痛みについては、これも経験上皆無とはいいませんが、ほとんどないか、想定内の痛みのようで頓服を一回飲めば治まる程度のものみたいです。

腫れについては、ここではっきり申し上げておきます。

骨が十分に残っていて、ただインプラントを埋め込めばいいだけの場合は原則として全く腫れません。

ところが歯を抜くような状態ということは、その周りの骨がやせて少なくなっていることが多いため、インプラントと同時に骨の移植や再生治療を行うことがあります。

今ではむしろそれをやらないことの方が少ないのじゃないでしょうか。

そうしますと、傷口を完全に閉鎖するためと、骨の再生のための栄養源としてあえて出血を促すようにするために必ずと言っていいくらい腫れます。

それも結構な量、腫れます。

この場合の腫れというのは化膿してるんではなく内出血なんですね。

でもこれは術前に予想されるので、前もって患者さんにお伝えしておきますし、3,4日腫れても問題がないような手術日を選んで頂きます。

合併症について

次に合併症についてですが、まず現在ほとんどの歯科医院ではインプラントをする前にCTを撮影するはずです。

よほど簡単と分かっている時以外は、当院でも少し離れた病院に撮影を依頼します。

それによって、残っている骨の量と必要とされる骨の量を勘案し手術術式を決定していくわけです。

また神経や血管などの解剖学的に危険なエリアを確認しておきます。

それほど気をつけていても、あってはならないことですがトラブルが起きる事があります。

様々なトラブルが考えられますが、その際大切なのは歯科医の保身ではなく、まず患者さんの体のことでなければなりません。

ここを履き違えると、それこそ訴訟にまで発展します。

必要な医療機関に依頼して、プライドも何も関係なく真摯に対応することが望まれます。

当院でも過去お一人だけ、下顎のインプラントを3本埋め込んだ時にそのうちの1本が神経を圧迫したことがありました。

当時のCT画像は粗くて鮮明でなかったため、常には撮影をしていませんでした。

現在は非常に鮮明な画像になっています。

さてその原因は骨の頂上から神経までの距離に比べて、埋め込んだインプラントが少し長かったようなのです。

口唇のマヒが出たため、その時点でCTを撮影依頼し、原因となっているインプラントを撤去しそれより少し短いインプラントを再度埋め込みました。

時間はかかりましたが(およそ半年くらい)、口唇のマヒはほとんど消失しました。

こういうことを避けるために、避けられる事故を避けるために、もはやCTは必須と言えるでしょう。

インプラントはどれくらいもつの?

これもよく聞かれる質問ですね。

逆にお聞きしますが、インプラントすることになるということは自分の歯を失ったわけです。

じゃあ元々きれいだったその歯は、どのくらいもったのですか?

まあ、要するに今ある自分の歯を一生もたせるように努力されるならばインプラントも同様に考えて頂いて結構ですということです。

普通に手入れをして頂いて、数か月に一回は歯科医院でメインテナンスを受けて頂いていればまず問題ないでしょう。

たとえ寝たきりになられても、この原則は変わりません。

自分の歯が健康な状態であればインプラントも健康であると思われます。

定期検診は必須です。

だって、あなた人工心肺入れてる人が病院で定期的なチェックを受けなければどうなりますか?

何が起こっていても責任とれないですよね。

これは何もインプラントに限ったことじゃなく、自分の歯を大切にするためには歯科医院での定期的な検診は欠かせないと言えるでしょう。

 

ただし、例外があります。

インプラントをする時点では体調に問題がなかったけれど、その後重度の管理されていない糖尿病にかかるとか、悪性の腫瘍にかかるとかすると、これはダメになることがあります。

あとは噛み合わせのバランスが微妙に崩れてきて、あるインプラントに集中的に力がかかるような状態になるとインプラントの周りの骨がダメージを受けてダメになることもあります。

当院ではそれぞれお一人ずつそういう方がいらっしゃいました。

一人は叔父で血液の癌で亡くなりましたが。その時インプラント自体は骨の中にきちんとありましたが、その数カ月前の検診では周りの骨が溶けてきている状態でした。

もう一人はインプラントの周りが膿んできて、やむなく撤去せざるを得ませんでした。

これは本当に正直に申し上げているのですが、当院でのインプラントのトラブルの大きなものとすればこれだけであり、僕が施術したインプラントの総数に比べればかなり少ないわけです。

どんな優秀なインプラント専門医にかかったとしても、10年成功率が100%ということはありません。

研究データとしておよそ97~98%の成功率であると報告されている事実なのです。

インプラントって高くない?

だからどの歯医者も一所懸命やるんでしょうけどね、儲かるから。

冗談はさておき、自費の治療費の決定法は各医院によって千差万別です。

ですから一概には言えないのですが、基本的にはかかる経費により左右されます。

田舎と銀座じゃ家賃も違うでしょうし、人件費だって格段の差があるでしょう。

また安全により自然な結果を求めるがゆえに、様々な器械や材料を駆使すればそれだけ手術代は高くなります。

いろんな要素があるのですが、今の世間の相場をお話しましょう。

大学病院のホームページを調べてみました。

するとHPで自費の料金のことを書くのは問題があるのかしれませんが、あまりのってないんです。

その中でも明記されていたのは、名古屋大学医学部付属病院の歯科口腔外科で

インプラント埋入手術:1本当たり 189、000円

インプラント上部構造(かぶせもの):1本当たり 231,000円

また我が大阪大学歯学部付属病院は

術前検査 6万円前後

インプラント1本当たり(手術料、かぶせもの込) 約45万円

2本なら  約75万円

3本なら  約100万円

となっています。 (いずれも平成22年9月現在の料金)

どうですか?国立大学の付属病院ならもっと安いと思われませんでしたか?

およそ、これが相場でしょう。

普通の開業医ならすべて込みで30万~45万というところだと思いますが、その幅は先に述べたようにかかる経費によります。

ただし、1本10万円(手術料のみ)というのを売りにしている歯科医院もあります。

そこは薄利多売主義で、それだけの手術件数があるからその値段で十分やっていけるということらしいです。

これもひとつのやり方でしょう。

通常自費の治療費には少なくとも5年間くらいの保障費も含んでいることが多いと思われるので、そのあたりのこともよくお考えになりよく歯科医とご相談の上決められた方がよいですね。

値段のことを詳しく聞くのは決して恥ずかしいことではありません。

むしろ十分納得して頂くことの方を僕たち歯科医は好みます。

 

またこれらはあくまでも単純なインプラント手術の場合であり、骨を増やすなど特殊な術式を伴う場合には、それにプラスαが生じますし、それが決して安くありませんので十分説明をお聞きになってくださいね。

僕は現在幸いにしてすべて自分の歯であまり治療痕とかもないのですが、仮に歯を失えばどうするかというと、とりあえずはMTコネクターというのを試してみてその噛み心地を知った上で、以前勤めていた広島の歯科医院の院長にインプラントをやってもらうかな。

その方が患者さんの気持ちがわかるでしょうから。

 

どこでインプラント治療を受けたらいいの?

現在、〇〇インプラントセンターという名称の歯科医院が乱立状態でして、正直迷ってしまうところでしょう。

ただし、確かにそういったところはインプラントを専門にやっておられるので信頼性は高いですが、だからといって〇〇歯科医院が劣るというわけではありません。

そういったところにもスーパーデンティストのような方がいらっしゃるからです。

これははじめの項でも述べましたが、あなたがどんな縁を引っぱってくるかというのにかかってますので、何とも言えませんね。

ここでもやはりホームページとかを参考になさるしかないようです。

ただしそこではまあ、いいことしか書いてないですけど。

僕が書いてるようなぶっちゃけたホームページというのは非常に稀なんですよ。

だって、これ全然「ならまちワンネス歯科」のイメージアップになってませんからね(笑)

 

まとめ

僕は最近ブリッジでさえも良くないと思うようになってきました。

何年かすると支えている歯が力がかかり過ぎて割れてくることが多いのです。

これは他の多くの歯科医も経験していることです。

ですから歯を失った時に、もしいらない親知らずがあるのであれば自家歯牙移植を第一選択とします。(自分の親知らずを抜いて、歯がないところに移植する)

あとは他の歯の状態と患者さんの希望を考慮してMTコネクターかインプラントかですね。

よく言われることに、「友達にインプラントのことを聞いたけれどすごく痛くて腫れて大変だったそうです」というのがあります。

結局その方は自分の中で、どちらかと言えばやりたくないなあ、怖いなあと思っているので、そういった友達の意見を重視してしまうのですね。

良識ある歯科医ならきちんとニュートラルなスタンスで相談にのってくれるはずですし、無理やりインプラントをしてお金を引き出そうなんて考えません。

そこであなたに歯科医が語ることは全部本当のことなんです。

だって、かなりの数の経験に裏打ちされているからで、そのお友達の意見はごくごく一部の限られた見方にすぎません。

もちろんそれが嘘だというわけじゃないですよ。

また、僕の知る限りどの歯科医も非常によく勉強し研鑽をつまれているので、あなたがこの先生なら大丈夫と思われるのなら大丈夫なのだと思います。

もう一度、基本的な話に戻りましょう。

あなたはいったいどうなりたいのか?

これを元に自分の直感を信じてくださいね

入れ歯の話

最初にお金のことからお話しましょう。

保険診療の場合、ひとつの入れ歯を型採りから装着するまで歯科医に支払われる報酬は全部でおよそ33000円です。

その入れ歯を作るのに技工士さんに歯科医が支払う技工料は、うちの医院で約13000円です。

よって利益が2万円ということなのですが・・・・。

入れ歯の値段

次に平均的なテナント開業の歯科医院の経費を考えてみましょう。

家賃 30万円

受付、助手各一人の給料 各20万円

歯科衛生士一人の給料 25万円

水道光熱費、電話代 3万円

合計  98万円

診療日数20日として1日の経費は4万9千円

1日の診療時間が8時間として、1時間当たりの経費6,125円

 

あとは入れ歯を作って患者さんが痛くなく噛めるようになる調整も終了するまでにどれだけの時間を費やしたかが問題になります。

利益の2万円から、1時間当たりの経費6,125円×かかった時間=純利益

色々試算してみてわかったのですが、このかかった時間を少し変えただけで結果はものすごく変わるのです。

ですから多くの歯科医が言うように一概に保険の入れ歯は赤字だとも言い切れない面があります。

ただ、おわかりのように時間をかければかける程、赤字になっていきます。

時間をかけなければそれなりの利益はでます。

 

入れ歯の治療が下手な歯科医がすごく時間がかかってしまった場合、利益は少ない。

入れ歯の名人がやっても難しく時間がかかることがあり、その時も利益は少ない。

入れ歯が下手な歯科医が適当に治療をすれば利益は大きい。

ただし患者さんが満足するような入れ歯はできないでしょう。

入れ歯の名人がスムーズに治療できるケースでは患者さんも満足し、利益も大きい。

 

結局、一言で保険の入れ歯は儲からないとは言えないのですが、上の経費の試算はかなり少なめに見積もっている上に、歯科医が抱えている毎月の借金の返済額(通常30~40万くらいはある)も省いてあります。

ですから、どちらかと言えば利が薄い傾向にあるとは言えるでしょう。

 

これが自費の入れ歯になると、一般的な技工料金はおよそ4万から5万円位でしょう。

それに対する歯科医が患者さんに請求する金額は20万から30万だと思います。

もちろん、医院により差はありますし、そもそも技工料金が何十万もするところだってあります。

自費の入れ歯になると、普通は非常に時間をかけて患者さんにピッタリ合うように治療を進めていきます。

特に長年合わない入れ歯を使っておられた患者さんの場合、いきなり本義歯を作ってもうまくいかないことが多いので、まずはリハビリ用の治療義歯を作ります。(これについては後述します)

そのリハビリ用の義歯を使いながら、何度も細かい調整をしてお口の状態を整えていくわけですから、その調整にも多くの時間を使います。

これらがすべて治療費の中に入っていますので、単純に入れ歯がひとついくら、というような商品を売っている感覚ではないのです。

もうこうなると、入れ歯を作るという感覚ではありません。

ひとつの人工臓器を拵えていく。

患者さんが「何でも噛めます。ありがとうございます」と笑顔で言ってくださるのを目標とするわけです。

 

保険で本当に良い入れ歯など出来るはずがない。

だからといって適当なものを作って良いはずもない。

ゆえに利益の部分は度外視して、出来る限りの努力はする。

しかし保険の作り方では無理な場合もあるので、その際には自費の入れ歯を勧めるか、ある程度我慢してもらうしかない。

というところが実情です。

治療義歯と本義歯の二つが必要なわけ

合わない入れ歯を使われていた場合、歯ぐきに傷があったり、炎症があったりします。

またそういった場合、なんとか痛くないように、あるいは入れ歯が落ちないように噛もうとして変な噛み癖がついていたりすることが多いです。

それらの結果として、体自体が歪んでいることすらあります。

その状態で型採りをして最終的な入れ歯を作ってもうまくいきません。

なぜなら、最初はうまく噛めていても、歯ぐきの傷や炎症が治れば、歯ぐきの形自体が大きく変化してしまいます。

また入れ歯が安定して痛く無く噛めるようになると、変な咬み癖がとれてきて噛み方そのものが変わったり、下顎の位置や頸椎その他体のバランスも変わっていきます。

本義歯を入れてからさらに患者さんの状態が変わるということです。

ですから、これらの変化に対応するものとしてリハビリ用の治療義歯を用いることが必要になってくるわけです。

それにより、口の中や周囲、あるいは体全体に今までたまった歪みを取り、安定して本義歯を作れる状態にまでもっていくのです。

入れ歯の力

マウスピースの項でも述べましたが、噛み合わせにより様々な全身症状が改善する場合があります。

分かっている人間にとっては当たり前のことなのですが、ただそれを目的として歯科治療を行うとこれは法律的に問題になります。

だからあくまでも我々は噛み合わせのバランスを取るだけで、その結果として何かが治ったのならそれはそれで良かったですね、という話です。

入れ歯、特に総入れ歯の場合、噛み合わせはすべて歯科医師が作るわけです。

それは時に感動的な変化をもたらすことがあります。

肩こりとか頭痛とか腰痛とかが良くなるのは日常茶飯事。

曲がっていた腰が真っ直ぐになり、しっかり歩けるようになる。

高かった血圧や血糖値が下がる。

そもそも何でも噛めていわゆる口福を味わうようになるので、顔の表情が違う。

当院でも初診時に杖をついてほとんど廃人のようにして入ってこられた方が、最後には目もしっかり開いて言葉もしっかり喋り、杖は使うもののスタスタと歩かれるようになるのを目の当たりにすると、入れ歯ってスゴイなぁとつくづく思うのです。

ちなみにその患者さんは保険の入れ歯です。

それでもきちんと作ればそうなる。

その方は体がすごく歪んでいたので本当なら自費で治療義歯から始めたかったところですが、そうもいきませんでした。

自費の入れ歯だったらね、人生変わりますよ、ホントに。

だって皆さん、もっと早くやってもらっとけば良かったっておっしゃるもの。

そのかわり、満足が得られないのならお金も頂けないということです。

 

ハイブリッド義歯について

これはいわゆるインプラントと入れ歯とをうまく組み合わせて作るものです。

どうしても入れ歯の安定が難しい場合、あるいは患者さんの要望が高いレベルの場合(楽器を演奏するとか、何があっても外れないようにとか)、インプラントを埋め込み、特殊な装置で入れ歯とインプラントをつなぐ方法です。

これだとほぼ100%外れることがないし、噛む力もかなりのものです。

また下顎の骨が随分やせていて、いくら上手く作っても噛むと痛いという場合があります。

そういった時に、入れ歯が歯ぐきに向かって沈むのを支えてくれるように、インプラントを埋め込むことがあります。

この場合はインプラントを埋め込み、ただキャップをしておくだけですが、これだけで全く痛みなく硬いものが噛めるようになります。

これは当院でも時々やります。

インプラントを使わずに済めばそれに越したことはないのでしょうが、もっと上を目指される場合、あるいはそうでないとどうしてもあと一歩が上手くいかない場合には非常に有効な手段です。

良い入れ歯を作りたいがどこに行けばよいのか?

これすごく難しい問いです。

入れ歯が得意な先生は、ホームページにその旨を書いておられるでしょう。

自費の入れ歯の作り方にも様々な方法があり、どれが良いとは一概に言えません。

あと10年くらいすれば歯科界の中でかなり整理されてくるだろうとは思います。

インプラントを否定される先生もいらっしゃいます。

インプラントを上手く利用した入れ歯を作る先生もいらっしゃいます。

何が何でもインプラントだけで治療し、入れ歯など噛めるかい!というスタンスの先生もおられます。

入れ歯かインプラントか?

僕の考えでは、それはその患者さんの口の中の状況により、どちらがより長く良いバランスを保ちながら口の中で調和していけるか?によります。

また患者さんの出しているエネルギーも参考にします。

何となく、この人は入れ歯の方が良さそう、という場合もあるということです。

 

ホームページで大々的に入れ歯が得意みたいに書いていたけれど、実際に大金はたいて作ってもらったら全然噛めない、ということだってあり得ます。

かと思うと、ホームページすらない普通の町の歯医者さんが、ドエライ入れ歯名人だったということだってあるんです。

こればかりは何ともアドバイス致しかねます。

治療内容

ならまちワンネス歯科 待合室

一般的に言われている虫歯や歯周病についての原因、予防法、治療法など、またインプラントやホワイトニング等の説明は他の医院のホームページで十分説明されているので、ここで書く必要はないでしょう。

ただ少し当院の考え方を補足しておきます。

歯を失った場合

歯を失った時、インプラントは非常に有効な治療手段です。

もし私が歯を一本失くしたら迷わずインプラントを選択します。

私は決して入れ歯を作るのが不得意ではありませんが、どれだけ上手く入れ歯を作っても自分の健康な歯で噛むのとは大きく違います。

その点インプラントであれば自分の歯と全く遜色なく何でも噛めます。

例えば右下の奥歯を失くしたとしましょう。

そこに入れ歯をいれても他の歯が健康であれば、その人は絶対に入れ歯と反対側つまり左でばかり噛むようになります。

すると今度は左が壊れてきます。

ですから、インプラントというのはそこで固いものが噛めるというだけでなく、他の部分の歯を守る役割も果たします。

ただし、全体的に歯が弱っているのに抜けている所だけインプラントをしても意味がありません。

すべてはバランスであり、今だけ良ければいいのではなく長期的な展望が必要です。

インプラントを治療方法として考慮するときには当然お口の中全体で計画を立てます。

MTコネクターと呼ばれる入れ歯の導入

MTコネクターと呼ばれる入れ歯を導入しました。

今まで部分入れ歯というのはあまりしっかり噛めないものとされてきました。

またバネがかかっている歯に負担を強いるため、長期的にはその歯を痛めてしまう結果を招きがちでした。

MTコネクターにはバネがありません。

特殊な設計をするのでバネがなくてもはずれないのです。

バネがないわけですから審美的にも優れていますし、残っている歯を痛めるどころか逆に守って長持ちさせるような働きをします。

そして装着後はかなりカッチリしているので、たいていの物は噛めてしまいます。

自費治療になりますがそれだけの価値が十分にあります。

通常入れ歯は自分の歯に比べて10%位しか噛む力が出ないと言われており、インプラントなら自分の歯と同じように噛めるので素晴らしいのですが、MTコネクターはインプラント程ではないにしても、従来の入れ歯と比べると格段によく噛めます。

どうしてもインプラントが難しい場合や適応でない場合に部分入れ歯で対応したいと思うことがあるのですが、そのような時にこのMTコネクターは大いに活躍してくれるでしょう。

詳しくは発案者の宮野たかよし氏の大阪歯科センターのHPをご覧ください。

最近習得し、現在習練中の技術なのですが、治療を受けられた皆さんには非常に好評です。

インプラントや入れ歯が専門分野の私が言うのだから間違いありません。

ただし、これはどこの歯科医院でも扱っているものではないので、上記ホームページでお近くのところを探される必要があります。

ユニット

歯周病の治療について

歯周病に関しては治療法として大きく分けて二つの考え方があります。

ひとつは東洋的な考え方で、極力歯を抜かずに助けてあげる努力をする方法、そしてもうひとつは西洋的な考え方で早くしっかり物を噛めるようにしてあげて、その予後が長期的に確信できるものである方法です。

当院ではそのどちらにも対応しますが、歯をできるだけ抜かずに残すには患者さんの家でのブラッシングなどの努力が相当必要です。

仕事などで忙しくて自分で口の手入れをする時間があまりとれない方には向かないかもしれません。

西洋的治療法というのもピンからキリまであるのですが、アメリカのような訴訟社会ではへたに弱っている歯を助けようとしてすぐダメになったら多額の賠償金を払うことになり困るので、危なそうな歯はできるだけ早く抜いてインプラントにしようとする傾向があります。

日本においてもアメリカ的な考えで治療をされている医院では、「え?その歯を抜くの?十分助かるのに」と思わず言いたくなるようなケースが少なくありません。

良い悪いではないのですが、少なくとも私にはやり過ぎに思えます。

日本において一般的だと思われるのは、まず基本的なブラッシング指導と歯石をとることによりある程度歯ぐきの炎症を抑えておいてから、必要であれば外科処置をするというものでしょう。

外科的な治療も以前であれば悪いところを切除するという方法が多かったのですが、現在では可能であれば歯周病により溶けて失われた骨を再生させる治療も増えてきました。

また最近のトレンドとして歯周内科治療というものがあります。

歯周病は細菌感染ですから薬によってやっつけようというのです。

薬を飲むだけで炎症がひくのですから患者さんにとってはものすごく楽だといえますが、大きな問題があって、何度も薬を飲んでいると耐性菌ができてしまって最終的に薬が全く効かなくなってしまう危険性があるのです。

その耐性菌が人から人へ伝搬していけばこれは大変なことになります。

かつて撲滅したはずの結核菌が抗生物質の濫用により今また非常に強力になって再登場しているのが良い例です。

なぜこのことが多くの歯科医に認知されないのか不思議でなりませんが、現在の所は確かに抗菌剤により歯ぐきの炎症が劇的に改善することがあるためだろうと思います。

しかし今の自分の臨床成績のために将来に耐性を持った歯周病菌を作りだしては断じてならない、と私は考えます。

そして現在最もホットな治療法として注目を浴びているのが、高濃度次亜塩素酸による溶菌です。

最近マスコミでもパーフェクトペリオというのが取り上げられたりしていますのでご存知の方も多いと思います。

これの優れている点は虫歯菌や歯周病菌をまるごと溶かしてしまうところにあります。

つまり耐性菌を作る心配がないのです。

私の考えではおそらく歯周病の治療法としてこの高濃度次亜塩素酸を使ったものが広く普及していくでしょう。

当院でもステリHCLOという高濃度次亜塩素酸生成器を導入し約1年になりますが、非常に良好な結果を得ています。

正直なところ24年にわたる歯科医人生の中で、これほど治療結果に感動したことはありません。

歯石を取る時に普通の水の代わりにこの機能水を使うだけ、また炎症のあるところをこの機能水で消毒するだけなのに本当に劇的に改善します。

時として、今までに経験したことがないような、それこそちょっとあり得ないような治り方をします。

およそ30秒ほどで局所のすべての細菌を溶かしてしまいます。

もちろん病原性のない菌も溶けちゃうわけですが、その後しばらくすると病原菌を含まない健康な細菌叢が形成されるので心配いりません。

40万ほどの器材代は十分にコストパフォーマンスが高いと言えるので、積極的に他の歯科医仲間にも推薦しています。

当院では最新の医療機器を導入し他院との差別化を図るなんてバカバカしいことはしません。

みんなで良い結果を出していけばいいと思います。

 

よく考えてみると歯周病菌や虫歯菌など菌そのものは太古の昔から存在していたわけです。

それらは単に菌の一種として存在していたわけであって、病原菌としてあったわけではありません。

それらの菌で病気を起こすようになったのはすべて人間の側に原因があるのです。

ですから私は殺菌という言葉を好みません。

患者さんにはわかりやすいように殺菌と言いますが、心の中では溶菌と言っています。

つまり当院における歯周病治療においては、患者さんが歯周病になっている心理的、感情的問題がすぐわかるので、「そこに気づかせてくれてありがとう。もうあなた達菌の役目は終わったから、どうぞ溶けてすべて一なるものに戻っていってください」というわけです。

誰も悪者にしない、というのがミソです。

その点からもこの機能水はまさに”ワンネス歯科”にピッタリなのですよ。

ちなみにこの機能水による治療に対して別途料金を頂くことはありません。

 

現在、すべての治療において私が最も重視するのは、患者さんにとってできるだけやさしい治療法を選択するということです。

場合によっては高額の治療費がかかる時もありますが、それに対する価値観は人によりますので、患者さん任せですね。

治療する側とすればできるだけ歯を削りたくない、歯ぐきを切りたくない、最小限の治療で最大限の効果を得ることが理想であると考えます。

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