それはまだ”ならまちワンネス歯科”が”西塔歯科医院”だった頃、2007年の2月の末の頃です。
前の年から徐々に霊的な覚醒が始まった私はさまざまなメッセージをインスピレーションという形で受け取るようになっていました。
ある時、待合室の掲示板にありきたりの歯医者の啓蒙ポスターを貼っていてもつまらないと考えた私は、患者さんに向けて受け取ったメッセージをいらなくなったカレンダーの裏とかにマジックで手書きしていったのです。
第一回のメッセージは製薬会社が新聞に載せる、さも国民の健康を守りますと言わんばかりの広告についての告発のようなもので、ちょうどメタボリックシンドロームなる造語が日本中を席捲していた時でした。
そして、いつの間にかそのメッセージを「シャングリラからの伝言」と名付けていたのです。
その後、およそ1年の間に次々と更新していったメッセージは結局総集編を含めると45回にわたり、そこで一度終了したのですが、どうせなら本にしようと考え「シャングリラからの伝言~より良く人生を生きるために~」というタイトルで原稿をまとめ上げたのです。
それを精神世界系の出版社数社に送ったのですがことごとくボツでした。
内容には自信があったのですが、今は出版不況なので売れるかどうかわからない無名の著者のものは受けられない、というのが主な理由でした。
その後、原稿はそのまま放っておいたのですが、今度はメッセージを患者さんが持ち帰れるようにしようと考え、小冊子のような形でvol.1~13まで作りました。
なるべく宗教臭くなくメッセージだけを客観的に伝えたいと考え、作郎というカッパの人形に登場してもらい彼に語らせる形をとったのもこの時です。
今から考えると、最初に作った原稿はおもしろくはあるのですが 私個人の体験がたくさん盛り込まれており、私のことを知らない一般読者には確かに私小説的でもう一つであったと思います。
作郎のメッセージ集は何人かの人に熱い支持を受けましたので、こちらをきちんと本にしようと思い、自費出版という形ではありますが私と同じようにワンネスのために活動していらっしゃる出帆新社から無事刊行することができました。
自分で言うのもなんですが、この本は本当によくできていると思います。
一分の揺るぎもない出来の確かさです。
本書を作る時に最も気を使ったのが自分自身がきれいなフィルターに徹することでした。
つまり私自身の考えがそこに入りこまないように、受け取ったメッセージをなるべくそのままの形で、ただし読者に分かりやすく文字にしていくように努めました。
それと、誰も傷つけてはならないという点にも気を配り、読んだ人が自分自身を内省するのに役立ったとしても、傷つくようなキツイ書き方をしないよう心がけました。
でも本書の最後のあとがきだけは、私が書いたことにしてるんですが、やはりそこだけはエゴがありますねえ、文章の中に。
メッセージの合間にいくつかの詩や散文がはさまってるのですが、ほとんどが以前に書いたものでして、それがまるで初めから計算されていたかのように収まるべき所に収まったのには自分でも驚いています。
元来、私、詩なんか書く人間じゃないんです。
でも、なぜかしら必要な時にそれらしい詩が頭に浮かぶのですねえ、いやほんと不思議です。
より良く生きるための指針としては本の内容だけで十分なのですが、それ以外にも読むと面白い話がたくさんありますし、だいいちメッセージは次々と来るのでそれを発表する場としてホームページを立ち上げたわけです。
また同じ内容でも以前よりは深くかつわかりやすく説明できることもたくさんあります。
なるべくたくさんの人に読んでもらいたいと考えていますが、もしあなたが面白いと思われたら是非お知り合いの方にも勧めて頂きたいのです。
これは本当に心からお願いいたします。
我々は急がないと、もう崖っぷちまで来ているんです。
まずは一人一人が幸せになり、自分に対しても他人に対しても、また他のすべての生命に対しても思いやりに満ちた世界を一緒に作りましょう。