まあ、日本人というのは般若心経を唱えたり、写経したりするのが大好きですね。

今、世の中には私訳本があふれかえっており、その事実が物語るのは、もしかしたら般若心経の真髄を誰も理解していないのではないか?ということです。

皆さんこぞって前半のいわゆるこの世界は無であるというところを苦心して訳されるのですが、あれは般若心経の核心ではありません。

核心は真言(マントラ)の部分にあり、それはつまり「ぎゃてい ぎゃてい はらぎゃてい はらそうぎゃてい ぼじそわか」なのですが、これは玄奘三蔵がサンスクリット語を漢語に音訳したもので、もうこの時点で意味がないのです。

本来はサンスクリット語を話す人たちに音霊として 「ガテー ガテー パーラガテー パラサムガテー ボジスヴァハ」 というのがその人を覚醒させていき、その結果として前半に書かれているすべてが無であるということが腑に落ちるということなのです。

ですから日本人には日本人が悟るための音霊というのが必ずあるはずなのであり、般若心経をいくら唱えようが悟りはしないということです。

もちろんそれで心が落ち着くとかいうのはあると思いますが。

 

音霊は次のように作用します。

我々の脳は通常100%活性化しないようになっています。

つまりブロックされている回路が存在するのですが、ある種の音を聞くとその閉じている回路の一部が開き、それが結局この世界がどういうふうに成り立っているのかを思い出すきっかけになるわけです。

これは音だけについて言えるのではなく、ある種の図形や字でも起こり得て、梵字などはその典型的な例です。

 

日本人にとっての究極の音霊、私は何とかそれを見つけたいと考えていますが、今のところこれといったものがありません。

「南無妙法蓮華経」などはいい線いってると思うのですが、でも何かしっくりこないのです。

皆さんもぜひ考えてみてください。

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