え~、わたくし、こうもあっち行ったりこっち行ったりしていると、さぞ楽しいでしょうと思われるかもしれませんが、それは考え違い。

どこかに行ったり、何かを見たり聞いたりするから楽しいのではありません。

講演者や観光地が僕を楽しませてくれるわけではないのです。

僕がそれを楽しむから楽しいのです。

大昔に、引退した島田紳助がテレビで次のようなことを言っていました。

「よく友達に『おい、どっか面白い店(スナックのこと)ないか?』と言われるが、そんなの店が面白いかどうかではなくて、行ってる自分たちが面白いかどうかだ」

まったく、その通り!

 

これまた20年くらい前に、ニューハーフのお店が流行ったことがありました。

確かに本当にニューハーフか?と思うような美人から、存在自体がお笑いみたいな人まで居て、ショーもあり喋りもおもしろいので、楽しいのですが・・・・。

いかんせん、すぐに飽きるのです。

なぜかというと、彼女たちは客を楽しませようとするから。

だから客は黙って座っていたら楽しませてくれると勘違いしてしまいます。

こんなもんね、落語や漫才だって笑うつもりで行かなけりゃ面白くも何ともありません。

つまり楽しむという行為は非常に能動的なものであって、与えられるものではないということです。

 

僕は今は奈良に住んでいますが、根っからの大阪人なので基本的にお笑い至上主義です。

笑ってもらえるのなら、カッパにだって何にだって変身するのです。

え?そのままやないかい?・・・・・・

どんな状況でも笑いの種を見つけます。

なければ作ります。

過去にこんなことがありました。

友人のお父さんが亡くなって、葬儀会館でのお葬式で皆が真面目にお経を聞いている時に、僕の持ってた数珠の紐が突然切れ、玉があちこちにコロコロコロ~。

この状況、どうすればいいの・・・・?

ワザとじゃないので(当たり前じゃ)僕は冷や汗出ましたが、周りは笑いをこらえるのに必死です。

 

何にでも怒る人がいます。

レストランで店の人の対応が悪い、注文したものが出てくるのが遅い、等々何かにつけて怒る材料を探しており、責任者を呼びつけては文句を言います。

そういう人は常にそういう出来事を呼び寄せますから、一生何かに怒り続けます。

でもそれが悪いというわけではありません。

飽きるまでずっとやり続ければよろしい。

 

何にでも心配し、最悪の事ばかり考えてしまう人がいます。

こうなったらどうしよう?

ああなったらどうしたらいいんだろう?

そう考えると、今いるところから一歩も踏み出せません。

でも今の場所に上から物が落ちてくるかも知れず、そこに居続けることも不安。

どこにも自分の居場所がなくなるという絶望感。

そういう人は常に不安になるような出来事を呼び寄せますから、一生心配し続けます。

最後には「わたしが死んだら、この子たちはどうなるの?」

安心して死ぬこともできません。

でもそれが悪いわけではないのです。

飽きるまでずっとやり続ければよろしい。

 

もし、あなたが自分の体験を、体験に伴う感情を変えたいと思うのなら簡単です。

その体験の仕方を変えればよろしい。

出来事は変わりませんよ。

そのレストランは客への対応が悪いし、あなたの家の前の道は交通量が多いのです。

僕ならその状況を楽しみにいきます。

もちろん、対応が悪ければ文句を言うでしょうし、車が多いのであれば注意はします。

つまり、一瞬腹が立つし、轢かれたらどうしようと不安にはなりますが、それはあくまでも一瞬で、次には笑いのネタを探すのです。

すると、あれだけ自分だけじゃなく色んな客が文句を言ってるのに一向に改善する気配がないレストランは笑わせてくれるし、もう一回行ってまだ何も変わってないのを見て楽しもうという気になります。

いったい何を皆が急いで車を運転しているのか?と考えると可笑しくなってくるし、その道路がよりによって自分の家の前にあるということがおかしくってたまらなくなる。

何ごとも体験の仕方なのです。

 

つい怒りをひきずってしまう、不安がいつもつきまとう、のであればあなたはそういう人なので、無理にプラス思考などにする必要はありません。

僕が言いたいのは、出来事自体には何の意味もなく、言い換えれば怒る要素も悲しむ要素も笑う要素もすべて含まれており、あなたがどれを選択するかにかかっているのだということです。

だから、腹が立つ事ばかりだといって人に当たるのはやめなさい。

あなたがそのように体験しているだけで、誰のせいでもありません。

不安な事ばかりあるからといって人を巻きこむのはやめなさい。

あなたがそのように体験しているだけで、他人は関係ないから。

 

体験の仕方は変えられるけど、自分は変わらない。

だったらどうしたらいいの?

だから言ってるじゃないですか、飽きるまでやり続けるのです。

飽きたら、自分でそういう自分を手放すようになります。

2011.10.13