日曜日は日本歯科医師会主催の生涯学習セミナーというのが、奈良県歯科医師会担当で同歯科医師会館にて行われました。

これはある選抜された講師の先生が原則二人一組として、日本の各地域ごとの歯科医師会で一年間日本中を講演して回られるのです。

本年度のテーマは・・・・

”生きるよろこびを支える歯科医療”

~全てのライフステージの健康に寄与するために~

 

このテーマにふさわしい各専門の講師が6名選ばれます。

7月は近畿開催で奈良県担当だったのですが、他関東、東北、九州といった具合であります。

 

今回の講師は一人は千葉県で開業されている千葉英史先生で「初診からメインテナンスまで」と題して、文字通り初診の時から長い定期検診を通じてどのように患者さんと関わるかというお話。

もう一人は、昨年も2度奈良にお越しくださいましたが、それに引き続いての加藤武彦先生の「在宅往診における義歯治療」

加藤先生は前回奈良県歯科医師会に来て頂いてから、再度脳梗塞になったそうで、ご自身の入院やリハビリ体験を通じて、そういった患者さんの急性期医療、危急を脱してからの治療、その後の回復期医療において、いかに歯科が介入していき、患者さんが物を食べる喜びをもう一度味わうことにより、より高い次元の健康回復に寄与できるか、というお話でした。

 

どちらも大変に有益なお話をしてくださいましたが、特に加藤先生は現場至上主義といいますか、何が何でも患者さんが入れ歯が安定して痛くなく噛めるのを確認しないうちは、絶対に往診先から帰って来ないという強い意気込みを見せられ、決して自由ではない身体で今でも勉強熱心、呼ばれればどこへでも出かける姿勢は本当に感服する以外にありません。

これからの在宅診療は他の専門領域(医師だけにあらず、看護師、理学療法士、言語療法士等々)の人たちとの連携が必須であり、そんなことは以前から口先では言われていましたが、いよいよ法の制度的にも整ってきつつあり次のステージへと向かいつつあります。

逆の立場から見れば、他の専門分野の人たちも歯科的な介入がなければ、思うような結果が得られないことを実感されるようになってきたわけです。

 

最後の質問の時間に、「往診先の認知症患者さんが歯科医や歯科衛生士による口腔ケアを全く受けつけてくれないが、どうすれば良いか?」との質問がありました。

これに対し加藤先生は、「歯医者が白衣を着て正面から『口開けてください』と言って、ブラシを突っこもうとしたってそりゃ拒絶されますよ。まずは横に座って、同じものを見て『あそこに飾ってある花はきれいですねぇ』とか言いながら、少しずつ距離感を縮めていき、手を取って身体をくっつけて・・・・という具合にしないと」

とお答えになりました。

認知症の患者さんは感覚だけで生きてるから、嫌だと感じたら絶対に嫌なのだそうです。

もし認知症患者さんを担当するなら、たくさん出ている成書を使ってまずは認知症のことを勉強してください、とごもっともなお話。

 

質問と討議の時間は45分とってあったのですが、あと少し質問が足りなくて時間が余りそう。

こういった場合は主催者側の誰かが質問することになっています。

仕方がないので僕も手を挙げました。

質問内容の要旨は次のごとし。

 

現在、奈良市内では上下総義歯の患者さんというのは以前に比べて随分減っているように思われる。

それは虫歯や歯周病の予防や治療が昔よりも進んできたお蔭で、歯が抜かれるということが少なくなってきたせいだろう。

もちろん、都会ではなく田舎の方に行くといまだ総義歯の人は少なくないのだが、いずれそれも減ってくるであろう。

僕が子供の頃の60歳70歳の人と、今のその年代の人とを比べると明らかに現在の方が10歳は若く見える。

この傾向はこれからも続くであろうから、いったい何歳以上に対しておじいさん、おばあさんという語を使えば良いかも明確でなく、場合によっては失礼にあたることもしばしばである。

このようなことを鑑みるに、現在の在宅あるいは介護施設での訪問診療というのは、総義歯や部分義歯および咀嚼・表情筋に対するリハビリを含めた口腔ケアが中心であるが、義歯が占める割合が減ってくるのは確実なので、30年後にはどのような状況になっていると想定されるか?

 

僕はね、加藤先生がこの質問にまともに答えてくれるとはこれっぽっちも期待していませんでした。

案の定、答えはその通りで「先生、そんなことより、今、困っている患者さんをどうにかしなくちゃ。そうでしょ。30年後のことなんか私にはわかりません」

僕は心の中で「ああ、ジジィの言うことはつまらん」

ま、それでとりあえずは質問時間が一杯になったので、良かったのですけどね。

 

加藤武彦先生というのは、非常に立派な先生です。

今は自分の使命を全うするために生きておられると言っても過言じゃないでしょう。

しかし、彼が今までやってきたことと言えば、現状の問題を解決するためにはどうすれば良いかという一点です。

それはもちろん必要ではありますが、未来のビジョンがないのであれば、いつまでたっても現状の後追いにしかなりません。

おそらく彼には僕の質問の真意はわかっていないし、わかろうともされませんでしたが、このあたりが僕が年寄り連中にイライラする原因なのです。

脳軟化症は困るけど、頭が硬いのも困る。

おまけにその人たちが先頭に立って全体を率いているんだから性質が悪い。

日本の現状、歯科界の現状を招いている原因はそこにあるんじゃないの?

どうしてそのことに気がつかないの?

 

今の日本の状況で消費税率を上げずに済ますなどとは、どう考えたって無理があります。

しかし、野田総理の言うことは現状が〇〇だから、これしか仕方がないんだ、このことによって〇〇のようになると信じます、程度のことです。

未来ビジョン、ないよね?

昨日のたけしのテレビタックル見てたって、他の民主党議員も他の野党議員も言っていることの本質は大同小異。

未来の日本の事など、ひとっつも頭にありません。

未来のビジョンがないから、いつまでたっても場当たり的な政策になり混迷するのです。

例えば橋下大阪市長は、大阪都構想とか関西を一つの大きな行政区域にしようとか、その是非はともかく何十年後に対する明確な具体的ビジョンがあります。

ここが決定的に他の政治家と違って、僕が橋下氏を推す理由です。

おまけに彼、非常に正直だしね。

 

成りたい自分(社会)、こうありたいと思う自分、その10年後、20年後あるいはそれ以降の明確なイメージを持ち、現状は現状できちんと対処しつつ、その未来ビジョンのためには今、いかにすべきかというのを行動規範にすべきでしょう。

先日、西大寺の居酒屋で奈良県歯科医師会会長に毒づいたのも、すべてそういうことです。

それが出来ないようなリーダーはもう辞めてくれ、という話ね。

例えば歯科医師会を例にとると、僕は今50歳ですが、未来ビジョンを示すのはもっと若い人で良いと思っています。

30代の人たちが理想像を描けばよい。

僕たち50代は、60歳以上の既成概念にまみれた人たちの攻撃から彼らを守ってあげる役目を果たす。

そして年寄り連中と話しあって、彼らが今までに築いてきた人脈をフルに活かし、若い人たちのビジョンが現実化できるように行政などと折衝していく。

少なくとも現時点できちんと明日の方向を向いているまともな組織の在り方とはそうでなくてはならないと考えます。

 

小沢一郎?

バッカじゃんねえ、あいつ(笑)

どの政治家もこの政治家も、自分たちのパワーバランスにしか興味がないんだから、ホントやんなっちゃう。

さて、僕たちは真っ当な道を歩みましょうよ!

2012.7.3