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奈良の空はすっかり秋空です。

昨夜は久しぶりに扇風機も何もなしで寝ることができました。

暑い暑いと言ってるうちに少しずつ秋がやって来ているという感じです。

皆さんのところではどうですか?

写真はならまちワンネスビル屋上から生駒方面を眺めたものです。

今、スーパー耐性菌などと呼ばれる抗生物質がほとんど効かない細菌による感染症が問題となっています。

かつてMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が話題になったと思ったら、今度はこれです。

次にそんなのが流行ったらなんて呼ぶんでしょうね。

抗生剤には抗菌スペクトル(その薬が効力を発揮する範囲)というのがあり、すべてに万能という薬は存在しません。

比較的広い抗菌スペクトルを持つものは切れ味があまり鋭くないし、よく効くものは対象となる細菌が限られていたりします。

ですから抗生剤を複合して用いたりするのですが、そんなことを何十年もやっていたらそりゃ当然スーパー耐性菌が出現するのは目に見えているわけです。

こんなの医原性以外のなにものでもありません。

耐性菌ができるメカニズムというのは誤解されやすいのですが、実は次のようなものです。

つまりある抗生剤が良く効くからといってそれを濫用すると、その抗生剤に対する耐性を獲得した細菌が突然変異として現れる、確かにそれも一つあるのです。

しかしもう少し大きな視点で見ると、細菌というのが悪者だからやっつけなければならない、という概念そのものがある限り、そしてその概念の元に医療を行っている限り必ず耐性菌を作りだしてしまうということです。

細菌は人間の攻撃に対して抵抗しているだけなのです。

だからいつも言うのですが、今歯科の世界で流行っている内科的歯周治療(抗菌剤を服用して治すというもの)というのも、決して対象にしているのは歯周病菌だけではなくって、細菌の集合意識にも作用するので今回のようなスーパー耐性菌の出現に一役買ってしまっている、このことを認識している歯科医はほぼ皆無と言っていいでしょう。

抗生剤は濫用すべきでは決してないのです。

 

ちなみに表題は細菌と同じように女心は変わりやすい、という意味です。

 

ここ数日、歯ぐきが腫れてきたといって来院される患者さんが増えています。

これは季節の変わり目や花粉や黄砂が飛来するときによく起こるのですが、それらの影響で自律神経のバランスが崩れ、局所的な筋肉の緊張を招き血液やリンパの流れが悪くなる結果、元々慢性の炎症があるところの代謝障害が起きるので腫れてくるというわけです。

いつもなら血流が運び去ってくれていた炎症性産物が貯留してしまうのですね。

こういった時には筋肉の緊張が高まり、くいしばりや歯ぎしりを誘発し、 詰め物がとれたりすることも多いです。

 

さて、歯ぐきが腫れてきた患者さんに対して抗生剤を処方したとしましょう。

今も言いましたように、局所の血流が悪いから腫れてくるわけです。では飲んだ抗生剤が血液中に溶けて肝心の腫れている場所に運ばれるかというと、その量はごく僅かであると言わざるを得ません。

では抗生剤の役目は何かというと、それにより炎症部位の細菌を殺すというよりは、その細菌が血行性に全身に広がっていった時にそれらの細菌を叩く、あくまでも菌血症に対する予防処置の意味合いの方が強いわけです。

このことを認識している医者も患者もすごく少ないです、残念なことに。

ですから、免疫力の弱った人ならともかく通常の健康な人に対して腫れたからといって抗生剤を処方するのは、これははっきり言って間違っています。

そんなことをするから耐性菌がでてくるのです。

当院では現在ほとんど抗生剤をださなくなりました。

本当に必要な時か、上のようなことを説明してもなお抗生剤を望まれる患者さんに対してのみ、処方しています。

歯ぐきが腫れた時、通常は麻酔下でメスを使って切開します。

そのことにより膿を出すとともに減圧をはかるのですが、私は最近切開をあまりしなくなりました。

したとしてもほんのわずか、消毒のための針先が入る位あれば十分です。

何で消毒するかというと、医院紹介の欄でも説明していますが、高濃度次亜塩素水です。

これはほぼ数十秒で細菌をすべて溶かしてしまいます。

溶かすということは耐性菌を作る心配がまったく無いということです。

親知らずを抜く時でも事前にその周囲をこの機能水で洗浄してから抜くようにしています。

すると菌血症を起こす確率がぐんと減るので全身症状を誘発しにくくなる上に、抜いた所も腫れにくくなります。

この機能水が正しく理解され、もっと普及していけばよいのにと本当に思うんですが・・・。

 

ここでは抗生剤について述べましたが、抗癌剤も同じです。

つまり肝心の癌病巣まで届く量はかなり限られてしまうので、量を増やすかより強力な抗癌剤を選択するか、ということになるわけです。

皆さん、抗癌剤を投与された人を見たことありますか?

実際に見てみると、果たしてこの薬は癌を殺しているのか、薬自体が人の命を奪っていっているのか、わかんなくなりますよ。

 

ここでもう一度、再確認しておきます。細菌が悪いのじゃありません。

世間では善玉〇〇、悪玉〇〇等といいますが、すべて誤った概念です。

あるものが人体に対して有害に働くのなら、それは人の方に問題があるのです。

この世界に存在するものに、はじめから良いもの、悪いものなんてあるわけないじゃないですか。

そこには、そう決めつけている人間の概念があるだけです。

歯周病菌は太古の昔から存在していました。

地上にまだ人間が存在しない時からそこにあったのです。

そしてもちろん私の口の中にも存在します。

でも私は歯周病ではありません。

人の中の何かがバランスを崩した時に、それらが歯周病とされる症状を起こす細菌と決めつけられてるだけです。

可哀想なのは、悪者にしたてあげられた細菌の方です。

このことが理解されない限り、人と細菌の無意味な戦争は永久に続くでしょう。

そして必ず最後に勝つのは細菌です。

レゴ.jpg

写真は二万円のLEGOの完成した姿です。

子供たちウレシイ。

わたしカナシイ。

 

2010.9.7