小学校5年だったか6年だったかの時にもらっていたお小遣いが、確か百円玉15枚。

それをスチール缶の貯金箱に数カ月貯めてようやく手にしたラジオ。

あれどうしちゃったんだろう?

 

当時、ラジオといえばナショナルかソニー。

ナショナルのは横型のクーガと呼ばれる機種で、ソニーのは縦に長い形をした画期的なデザインのスカイセンサー5500。

そして両者とも特色はある特定の周波数を使って、同じ機種同士でトランシーバーみたいに話ができる!

これは買ってから気づくのですが、当時の小学生が1万5千円位するラジオをおいそれと買えるはずがありません。

僕だってずいぶんかかって貯金したんですから(16800円もしました)。

欲しいもの買うのに1年近く待つなんて、あの頃はのんびりしていたよなぁ。

そして仮に友達がラジオを買ったとしても同じ機種を買うとは限らない。

もひつおまけに通信できる距離は限られていて、いいとこ50mくらい。

ほな、直接しゃべれや!ということです。

結局、友達同士で交信というのは実現することはありませんでした。

 

夜寝る時に布団に寝転がりながら、穴のあくまでそのラジオのチラシを眺めていたものです。

 

念願のラジオを手にした僕はそれから毎晩ラジオを聞くようになりました。

ちょうどMBSヤングタウンとかオールナイトニッポンとかが流行り出した頃です。

その時に僕はなにを聞いていたのかというと、ラジオ大阪の「ヒットでヒット、バチョンと行こう」

このバチョンの意味はいまだにわかりません。

バチョンと行くって、どう行くの?(笑) 

特に水曜日の笑福亭仁鶴がお気に入りで、それ以降僕は落語にのめり込むのでした。

 

中学生になり何気にダイヤル回して拾ったのが今のKBS京都、当時近畿放送の「日本列島ズバリリクエスト」

僕が聞いていた当時は、月・火が尾崎千秋、水・木が高石友也とザ・ナターシャ―セブン、金・土が諸口あきら。

これはハマりました。

尾崎千秋は天気予報の時に「傘、いりまへ~ん」とか「傘、いりまっせ~」とか言うのでわかりやすかった。

諸口あきらの時は、途中で局アナの山崎弘士が出てきて、その掛け合いが凄く面白い。

放送終了時に、「じゃあ今から天下一品のラーメン食べに行こうか」と諸口あきらが山崎弘士を誘うのですが、当時屋台だったラーメン屋さんが今や押しも押されぬ全国チェーンになり社長となった店主がテレビCMにまで出演するようになるとはいったい誰が想像したでしょう?

 

そして、何といってもナターシャ―セブン。

僕が高校生になり初めてギターを手にした時に、普通は拓郎とか陽水とかを練習するのに、カントリー&ウェスタンやブルーグラスの教則本を買ってきたのはひとえに彼らの影響です。

リーダーの高石友也さん(これより敬称あり)のことは説明するまでもないでしょう。

ベースやパーカッションを担当していた木田高介さんは、1980年5月に山梨県河口湖沿いの道路を車で走行中、カーブを曲がり切れずにガードレールを突き破り転落死。

その追悼コンサートでの参加ミュージシャンの錚々たる顔触れを見て、彼の才能といかに皆に愛されていたのかを知ったのです。

お葬式の時に奥さんがあまりに悲嘆にくれていたのを見た五輪真弓が作ったのが「恋人よ」

 

2004年、今度は天才的バンジョー弾きの城田じゅんじさんが同居の女性に対し傷害致死事件を起こし実刑をくらいます。(現在は音楽活動を再開)

その前年の12月、ギター、マンドリン奏者だった坂庭省悟さんがガンで亡くなりました。

享年53歳。 

ザ・ナターシャ―セブンのオリジナルのメンバーは高石友也さんただ一人になってしまったのです。

 

物事万事流転していき、何ひとつ同じ形ではとどまらない。

それはわかっているけど、時々どうしようもなく寂しくなります。

 

ちなみに、僕は勉強において一夜漬けしかしません。

試験の前日は当然徹夜です。

オールナイトニッポンが終わり、そのままにしておくと流れてきたのが日野自動車提供「走れ歌謡曲」

日野自動車が提供するわけですから、全国を走り回っている長距離トラックの運転手相手の番組です。

そしてこの走れ歌謡曲も終わるようになると朝焼けが見え、そろそろヤバいぜ、時間がない!

 

今の学生たちはラジオなんか聞くんだろうか?

映像にはない、独特の世界があるんだよなぁ。

今、僕がラジオを聞くのは車で近場を走っている時だけ。

ならまちオリエント館にあるスタジオから放送される「ならドットFM」

ベタなパーソナリティのしゃべりが意外にハマってしまいます。

 

坂庭省悟さんがかつて「はしだのりひことクライマックス」に参加していた時に作曲したのがこの「花嫁」

作詞は北山修氏です。

僕はカラオケに行くとよく唄います。

昭和丸出しのイントロが大好き。

今回歌っているのは、亡くなった省悟さんの弟さんで寛悟さん。

高く掠れた声がお兄さんを彷彿とさせます。

音源の音量が小さいので、ボリューム上げてね。

 

う~、涙が止まんねえぜ。

 

 

2011.7.21