我々歯科医は時に「虫歯が無くなったら歯医者さんは困るでしょ?」と言われます。

予防先進国フィンランドでは歯医者さんは困っているのでしょうか?

虫歯の治療が必要なくなれば、今よりもっと予防にシフトするだけなので、それはそれで非常に喜ばしいことです。

また虫歯以外の歯周病とか歯を失った所の治療などが完全になくなることは、おそらくないのじゃないでしょうか。

仮にそれらもひっくるめて歯科医の仕事がなくなれば、転職するだけです。

その状態を歯科医として飯の食いあげだから困るという人は、そうそう居ないと思うんですが。

まあ、いろんな人がいますから、マジで「それは困る」という歯科医もいるでしょうけどね。

 

では、今度は薬の世界に目を向けてみましょう。

今現在、病気を完治させる薬というのは存在しません。

高血圧の薬飲んで高血圧症が治りますか?

血圧下がるだけですよね。

糖尿病の薬飲んで糖尿病が治りますか?

血糖値下げるだけですよね。

もし、一錠飲んだだけで高血圧症というのが完治したとします。

こりゃ奇跡の薬でノーベル賞ものですが、はたしてそんな薬が市場に出回るでしょうか?

そんなことしたら製薬会社はおろか、個人開業医や病院は全部倒産です。

だ・か・ら・

製薬会社が研究開発しているのは、あくまでも血圧を下げる薬なのであって、高血圧症を完治させる薬ではありはしないのです。

漫然と長期間にわたり服用してもらうことにより、ずっと患者さんから家賃を払ってもらってるようなものです。

そうじゃないと困るんですよ。

 

血圧が高い人は脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすいのだから、やはり薬でコントロールする必要があると言われるかもしれない。

じゃあお聞きしますが、これだけ皆が皆、血圧の薬を飲んでいるような現状で、いまだに心臓血管系の病気で亡くなる人が多いのはなぜ?

どこかに嘘があるのです。

癌にしたって、今死因のトップになっている理由は明らかなのに(農薬や添加物、遺伝子組み換え作物のこと)、そこは改善しようとしない。

誰が考えたってわかりそうなことが公然と当たり前のようにまかり通っています。

普通は知り合いに大手製薬会社の社長がいればちょっと自慢したくなるもんでしょうが、僕に言わすと「君ら道の真ん中歩かんといてくれる?」てなとこです。

わかってやっているのなら不誠実極まりない。

このことをわかっていないのなら頭悪過ぎ。

 

医学会においても例えば癌の特効薬など見つかってもらっては困るのですよ。

だって、研究者たちは皆、そこを目指して日々研究して論文書いているわけですから、自分たちのレゾンデートル(存在意義)が失われてしまうのは、そりゃ恐いでしょう。

研究費だって入ってこなくなります。

研究費というのには2種類あって、ひとつは国からもらう科学研究費。

これも中でA,B,Cと細かく分かれており、それぞれもらえる金額が違います。

多ければ億単位。

少なければ百万以下。

多くの研究費をもらうためには癌の遺伝子解析や治療などの、世間で必要とされている研究テーマである必要があります。

そのテーマが解決済みになってしまったら、路頭に迷う研究者が激増しますし、一錠分の処方箋を書けば済むのですから医者も手持無沙汰になります。

 

科学研究費の他には企業からの委託研究費というのがあります。

多くは製薬メーカーがらみです。

研究テーマがなくなる上に製薬会社の規模が縮小していきますから、この委託研究費は消滅していくでしょう。

それでは困るのです。

製薬会社の規模が大きいのは、根本的治療になりもしないドングリの背比べみたいな新薬を作って、他社より多く売ろうとするからに他なりません。

無駄が多すぎるのです。

 

薬業界もそこにおぶさっている医療業界も自分たちを守るのに必死ですから、彼らから事態が好転することは望むべくもありません。

国民がこの愚かなネガティブサークルから抜け出すしかないのです。

いつも言いますように、安くて便利がいいのなら、そのまま薬漬けになって癌になって死んでください。

そうなるのが分かっていてそれを選んだのなら、あなたが望んだ結果なんだから。

 

例えば国会議員の中にこういうことに目覚めた人が数人いて、改革をしようとしても無理でしょう。

業界の反発云々じゃなくて、そんなこといきなり改革したら経済がメチャメチャになってしまいます。

でも国民一人一人が、いらないものはいらない、という風に生活を変えていけば社会は少しずつ変わっていくのじゃないでしょうか?

必要とされないもの、需要がないものを作り続けたって会社は成り立たないですからね。

その状況に合わせて自らの形態を変えざるを得ないでしょう。

相変わらず子供を塾にやって進学させて、医学部や薬学部に入れたり官僚の道を歩ますとして、親はそれで十分に親としての責務を果たしたと考えるのですが、それって悪い慣習を引きずってるだけですからね。

 

こんな中でも頑張っておられるお医者様もいらっしゃいます。

リンクでもご紹介している三浦先生もそうですが、九州福岡にある「みらいクリニック」の今井先生

頭が切れすぎて、義がありすぎて逆に異端児となっておられる感のある京都の岡崎公彦先生。

僕が知らないだけで他にも素晴らしい先生はたくさんいらっしゃるのだと思います。

こういう先生方が表に出てくるような社会にきっとなることと確信します。

岡崎公彦2.jpg 岡崎公彦1.jpg

2011.8.24