Kappa plays in Yakushima ~カッパ屋久島に遊ぶ~
屋久島2日目は、僕は一人皆から抜けて予約していたカヤックと沢登りツアーに参加です。
ちょうど空港と反対側の栗生川で行われます。
宿まで遠いので迎えに来てもらったのですが、僕と同乗した同じツアーに参加するカップルは東京から来て、前々日、前日と宮之浦縦走(山中一泊)してたそうで、後からわかるこのハードな沢登りツアーでへとへとの仕上げをすることになるのです。
参加者は僕とそのカップル、そして宮崎から来た女性4人組。
インストラクターは2人。
思うに、屋久島というのは山ガールがすごく多い。
それも女同士で来られる方が多いのです。
男は年配の方かカップルで来ているかで、僕たちのような男同志6人組というのは滅多に見ません。
なんででしょう?
宿から栗生までの車中でインストラクターの男性が言っていたのですが、30歳を過ぎて独身女性同士で遊んでると、遊び友達がいるもんだからつい男性とは縁遠くなってしまうようです。
ふ~ん。
この宮崎からの女性4人もガッツがありました。
安房川というのがよくカヤックツアーで使われる所ですが、栗生川は空港から遠いせいもあるのでしょうがカヤックやってるのは僕たちだけ、安房とちがって川幅が広いです。
河口付近から上流に向かっていきますが、行きは引き潮でかつ少し台風の影響で増水しています。
そこをゆったりと進みながら、少し急な流れのところも漕いで行き、一時間少々でお昼をとる川岸にボートをつけます。
お昼はインストラクターが火をおこして材料を切って作ってくれるタコライス。
ビールがないのが残念。
さあこれからがこのツアーの目玉、沢登りです。
この時はまだ沢登りをなめてました。
少し山の中を歩き沢登り開始ポイントまで移動。
格好は山用の長袖シャツに海水パンツ、ライフジャケットに沢足袋。
この沢足袋というのが滑りにくいのはいいのだけど、石や岩の上を歩く衝撃がもろに腰に来るので、つらかったです。
まずはいきなり胸くらいまである深さの所を渡っていくのですが、流れが急なところがあり、先頭に立っていたインストラクターのすぐ後ろにいた僕は足が踏ん張れず流されかけてしまいました。
今から考えれば非常にヤバイ状況だったわけですが、川下をを向いた状態のまま2m位流された所で僕の右足先が川底にある少し大きめの石に引っかかり、そのまましばらく頑張っていたらインストラクターにライフジャケットの首元をつかんで助けてもらいました。
これを古のことわざで「河童の川流れ」と言います。
猿も木から落ちる、の類です。
この対義語として「河童の川泳ぎ」というのがあり、意味は「ごく当たり前のこと」
この手のオリジナルことわざは、学生時代に下宿でヒマな者が寄り集まって散々作ったのですが、下賤なものも多いのでここでのご紹介は控えさせて頂きます。
沢登りはその後もハードを極め、岩から川に滑り落ちたり(これは事故ではなくそういう遊び)、岩から飛び込んで向こうの岩まで泳いだり、あえて流れに流されながら向こう岸に向かったり。
最大の冒険は、高さ川の上3mの大きな岩から飛び込むというものでした。
うっ。
躊躇する僕を尻目に宮崎からの女性陣は悲鳴をあげながらも次々飛び込んでいきます。
一緒の車で来た男性もスッと消えていきました。
アレ?
何か僕、テレビでよく見る情けない芸能人みたいになってない?
プールの高飛び込みとか、バンジーとかでうずくまってるやつ。
これね、一度躊躇するともういけません。
岩の端まで行って下を見て、ヨシ!と思うのですが、ムリ、ムリ、ムリ、ムリ、無理。
先に飛んで下で待っている人たちからは「頑張れ」との声援が・・・・。
う~ん、結局、、、、、、
僕、べつに情けない男でいいですぅ。
だから迂回します。
帰りは帰りで海の満潮の時間で河口付近は結構波が荒い中、岸にカヤックを乗りつけ皆で後片付け。
女性陣が着換えに行っている間、川の向こう岸に大きく色鮮やかな半円形の虹がかかりました。
それもまたしてもダブルレインボーです。
カメラに収めようとしたら急に大雨が降ってきて撮れませんでした。
また上手く撮ろうにも虹が完全な形をしていたので入りきらなかったでしょう。
虹は一度消え、また出ました。
この辺りはよく虹が見えるそうですが、これほどクッキリとしたのは珍しいそうです。
この虹の面白いところは河口付近から川上の栗生小学校辺りにかかるのですが、川上の方の虹の端はそのまま川面に映り、全体像として半円より少し伸びた形になるのです。
てな感じで、最初予想していたのとは大違いのアドベンチャー・ツアーでありました。
でも非常に面白かったのは面白かったので、ガッツある方は是非チャレンジされたらよろしいと思います。
このツアーをやっておられるのはKAZEさん。
申し込んだのは栗生川アクティブプランでした。
この日にもう一名岐阜から合流し、6名全員が揃いました。
僕が沢登りをしている間、他の人たちはヤクスギランドに行っていたのですが、そこでちょっとした事件が発生。
沖縄から来られたY先生、昼飯の時にビール飲み過ぎてお腹を冷やしたか、ヤクスギランド一周150分最長コースの途中にもよおしました。
もうどうにもならない。
しかし、携帯トイレもティッシュも全部車に置いてきている。
結局、我慢しきれずやってしまいました。
拭くものないのでパンツを脱いで、拭いたパンツも捨ててきたそうです。
世界遺産で何しとんねんっ!
完全に他人の顔です。
僕たちとは赤の他人。
犯罪者やな、コイツは(笑)
3日目は皆で白谷雲水峡へ。
今回はたっぷり時間を取って6時間後にジャンボタクシーが迎えに来てくれることになっています。
昨年はもののけの森を少し超えたあたりでタイムオーバー、引き返さなくてはなりませんでした。
今回は6人の先頭を切って僕が歩き出したのですが、あれ?なんか去年と違ってえらい早く進むぞ。
途中の白谷小屋で皆を待ち、ここからが結構きついのですが辻峠までガッツトレッキング。
待てど暮らせど皆は来ない。
随分待って全員そろってから、さあ念願の太鼓岩へアタック!
といっても、そう大した道でもないのですが、今までのがトレッキングとすればここからは登山道という感じなだけです。
そして・・・・・
WOW!!
眼下に開ける眺望は感動もの。
来て良かったぁ。
帰りは僕と沖縄の大便野郎ことY先生と白谷小屋付近から分かれる原生林コースへ。
他の人は元来た道を引き返します。
これがまた、道がわかりにくい上に、かなりきつい。
僕は途中、岩から滑って落ちて尻もちついた所だけ砂地で、あとは小岩だらけというラッキーにも恵まれ、何とか無事帰還。
そして、タクシーで例のトビウオの燻製「けい水産」へ。
ここね、超オススメです。
メチャクチャ美味しかったですよ。
酒のアテには最高ですな。
「けい水産」といっても大きな水産会社じゃありません。
若いニコニコした男性が一人でやってるこじんまりした燻製屋さんで、直販なのでここまで来ないと手に入らないのです。(ネット注文は可)
それでいて値段はお手頃なので、また頼も。
そんなこんなで、最終日に屋久島空港でまたしても例のバカップルと同じ飛行機。
でも今度は席が離れててセーフ。
伊丹に着いてから奈良行きのバスに乗らず梅田に行き、結局屋久島で飲んだ量を遥かに上回る酒をその晩に飲んだのでした。
ま、こんなもんです。
来年は久々に沖縄に行きたいな。
2011.9.16