ワンネスの誤解 ~真のワンネスとは~

昨年このブログで、居間で僕がカーテンをじっと見つめていると、見ている自分も見られているカーテンもなくなって、ただ「見る」という行為だけがそこにあった、ということを書いたことがあります。

そしてそれが宇宙の理なんだよ、って言われても「ふ~ん、それで?」と言いたくなりません?

バガヴァンも同様に「”見る人”はいません。ただ”見る”があるだけです」と教えの中で述べています。

(バガヴァンの教えについては、訳者の日本語の技量の足りなさを感じますが)

僕は先にこの教えを知っていたので、先ほどの体験の時に「ああ、これがそういうことか」と納得したわけです。

般若心経にいたってはその「見る」という行為すら存在しないのだと書かれています。

いったいどういうことなのでしょう?

 

これらは要するにこの世界の事はすべて幻想なのだと知りなさいということです。

だから表面的なことに騙されてはいけないということなのですが、僕に言わすと「ちょっと待ったぁ!」なんですね。

般若心経の真髄は最後に書かれている真言を唱えれば、閉じていた脳の回路が開き、前半部分の宇宙の智慧が腑に落ちるよ、ということです。

そしてその智慧とは、先ほど述べたように、この世界の事はすべて幻想なのだということ。

そうと知るだけで涅槃の境地、一切の苦しみが無い状態になるというわけです。

バガヴァンがよく使う言い回しに、「もしあなたが本当に悟っていたら〇〇〇」というのがあります。

「ワンネスの状態になれば、あなたには葛藤もないし嫉妬もない、そもそもあなたという概念がなくなります」てなことを言うわけね。

 

般若心経にしてもバガヴァンにしても宇宙の実体、ワンネスの実態を言うのはいいのだけれど、じゃあ今、僕たちがいる地点から実際問題どうしたら良いの?ということが語られません。

こりゃおかしいのです。

般若心経の真言を唱えれば宇宙の理が腑に落ちる、それはわかった。

ワンネスの状態というのがどういうものかは頭ではわかった。

それで?

般若心経の真言はサンスクリットです。

バガヴァンは馬鹿のひとつ覚えみたいにディクシャを受けろしかいいません。

本当のところどうなんでしょう?

 

「シャングリラからの伝言」は言います。

 

この世界はすべてを体験することにより自分を深く知るために作られた幻想なのだ。

幻想ではあるが、幻想の中で体験により知るということが重要なのである。

そのためには何ごともただ体験するのみである。

この際に出来事を判断(善悪、優劣、損得のレッテルを貼ること)せずに体験できればそれに越したことはないが、なあに、判断したって構いやしない。

いずれあなたはそうなるのだ。

 

そして自らを知るためには、その体験を通して自分のに起きる変化を注意深く観察しなければならない。

あなたが人生の迷子になるのは、これをしていないからである。

宇宙創世の目的に沿っていないのなら、訳がわからなくなって当然ではないか?

地球上にこれだけたくさんの人間が必要なのは、あらゆる体験をしたいからであるが、それとともに各個人のフィルター、つまり同じ出来事が起こっても違った受け止め方をする、それが必要だったからである。

個人により違うフィルターを作るために、過去世と呼ばれるものを身につけ、それが現実世界で確固たるものになるようにバーストラウマ、インナーチャイルドと呼ばれるネガティブな記憶を刻み込むのだ。

ここで言うネガティブとはあくまでもポジティブの反対語であって、良い悪いという意味合いはない。

 

ある事を体験により知るためには、excess(過剰)をもって体験することもあるが、不足をもって体験する方が効果的なのである。

これは豊かさを知るために、大金持ちになるやり方もあるが、それよりも貧乏である方がよりわかりやすいことを例えとしておこう。

人が苦しむのは、自分のフィルター、これを個性と言い換えておこうか、その個性が何よりも大切なのに、それを否定的な目で見るからである。

おまけに他人の個性も否定的な目で見るからである。

これらは本人は表面的にはそれと気づいていないことが多いが、まさにそれ以外にないのだ。

本の中でも書いたのだが、トラウマとは宇宙があなたに送った最大の愛のプレゼント以外の何物でもない。

それがあるからこの世界が成り立っていることを忘れないように。

 

 

ワンネスとは、すべてが元々ひとつなんだ、他人との分離感が争いを生み、あなたが苦しむ原因なんだ。

そう理解し、他人と分離しないようにできて人生うまくいくのであれば、是非そうしてください。

しかし当方は少し違うスタンスをとります。

なぜなら、それはあくまでも後ろ向きの考え方だからです。

宇宙は元々こうだった、だからそこに戻らなくてはならないというものです。

あのね、宇宙はえらいスピードで常に膨張してるんですよ。

戻れますか、そこへ?

ワンネスを説く多くの人の話が無理くさいのはそこに原因があるのだと思います。

真のワンネスとは、皆が本当の自分らしさを発揮しまくった時、そして皆がお互いの個性を認め合った時、その調和の先にこそあるのではないでしょうか?

これは前向きのワンネスの捉え方で、宇宙の進行方向と一致していますから自然です。

 

そのために必要なのは、ディクシャでもマントラを唱えることでもなんでもなく、先ほど書かれているようにトラウマのおかげで自分の個性ができあがっており、その個性がたとえどんなものであれ本当にすばらしいものなのだと知るだけです。

あとは体験して自分を見ていくだけ。

これが新年最初の「シャングリラからの伝言」でおます。(昨日のは単なる新年の挨拶)

この話は明日に続くのでした。

2012.1.2

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