歯科医療の行方

やっぱり直感は当たってた~。

非常に得るところの多い講演会でありました。

土曜日に仕事が終わって新幹線で東京へ。

東京の地下鉄の2社乗り入れだけは未だに理解できん。

東京メトロと都営地下鉄。

だいたいが学会が行われる会場というのは、渋谷や銀座などの繁華街にはなくオフィス街が多いので、土曜日の夕方にこちらを出発し学会場近くのホテル到着が9時位になるとですね、居酒屋さんなどがどんどん閉まっていくのですよ。

チェックインし、少し休憩した後に探索に出かけるわけですが、20分位ブラブラ見て回ってお店を決める頃には看板の灯が消えていく。

いとかなし。

一応列車内で弁当食ってたので、あまり腹も減ってないということもあり、なんと!この僕がコンビニで缶チューハイとおかき買って部屋で本読みながら飲んでました。

ありえへ~ん!

 

翌朝、東京歯科大学というのは飯田橋駅から歩いてすぐなのですが、それは道を知っている人の話。

筋金入りの方向音痴は結局ウロウロしたあげく、店の前を掃除していたオネエさんに聞くことに。

陸に上がったカッパのごとし。

ここのキャンパスはかつて一度だけ来たことがあるような、ないような。

途中、道を調べようとスマホのナビを見ると、指示する道はあっち行ったりこっち行ったり。

あれ?

よく見ると、どうやら車用のナビゲーションで、一方通行を考慮して表示されているようです。

アホかいっ!

 

講演の内容についてはサイドメニューの「患者さんへのメッセージ」に書く方が相応しいので、それはちょっと置いといて、2月になってから入ってくる情報をまとめると、どうやら歯科がどの方向に行こうとしているのかが見えてくるので、それについて少々お話しましょう。

 

これからは在宅医療、介護施設での医療が重要視されるようになります。

これまでもそうであったのですが、今春の診療報酬改定でもそこに重点が置かれたように、医療関係者が密に連携し合って患者さんの診療にあたるという姿勢が益々強調されます。

医師、歯科医師、看護師、歯科衛生士、理学療法士、言語療法士等々。

その中でも問題となってくるのが、介護が必要なお年寄りの誤嚥性肺炎をいかに防ぐか?ということです。

 

肺炎だけに限らないのですが、口の中をいかに清潔にしておくかというのが非常に大切で、特に免疫力の弱っている人なら尚更です。

それを定期的な歯科衛生士の診査診断の元、看護師さんやその人を介護する人に適切な方法を伝えていく。

僕たちが毎日訪問出来るわけではないので、その立場にある人ができるように教育するということです。

しっかり噛めるように往診であってもきちんとした入れ歯を作り調整する。

そしてその人の状態に合わせて食べ物を工夫する(大きさや固さや飲み込みやすさなど)

筋肉のマッサージや、リハビリなどを通して口の周りの筋肉や嚥下に関する筋肉を鍛えていく。

 

要介護の人であっても、尊重すべき人格があるのは当然のことであり、その方が尊厳ある暮らしができるように、食べること、飲み込むこと、話せること、笑えること、泣けること、そういったことが出来るようにサポートしなければなりません。

いつも強調しますが、その人が社会の一員として必要な存在であるという認知が絶対不可欠です。

決してお荷物であってはならないと思います。

介護の現場が大変なのは重々承知していますが、そこは踏み外してはならない気がします。

 

免疫力を上げるには、やはり腸でしょうね。

これは健常人についてもいえます。

乳酸菌なども良いのかもしれませんし、その意味からは肉食はやはり避けるべきでしょう。

 

今はまだあまり認知されていませんが、嚥下機能を高めるための活動を行っている歯科関係者もいます。

鼻からスコープを入れて、嚥下時の咽頭周囲の動きを実際に観察し、評価し、そして適切なリハビリなどを指示するわけです。

 

僕は月刊誌として「クインテッセンス」という商業誌をとっています。

商業誌とは一般の論文とは違い、症例写真を中心として解説文が備わったものが多く、材料やセミナーの広告もあって、それはそれで面白いのですが、権威はまったくありません。

インパクトファクターといって、各科学雑誌はランク付けされており、ランクの低い雑誌にたくさんの論文が載るよりも(例えば0.5ポイント×10)、サイエンスやネイチャーといった一流誌に一編の論文が載る方が得点が高く(例えば20ポイント×1)、それだけで海外の有名大学から教授として招聘されたり、招待講演に招かれたりするものです。

これらは世界でも一流の学者たちが編集をしており、だからこそそこで認められることが大きな意味を持つのですが、商業誌の場合は論文もどきを査読するのは出版社の歯科に詳しい編集者でありますから、その違いは歴然です。

クインテッセンスに限らず、そうした商業誌において、今はインプラントをメインとした審美的な治療の症例発表のオンパレードです。

もういい加減に飽き飽きしてきます。

 

これからは益々技術や材料、器械の進化とともに治療も非常に高度なものになってくるでしょう。

それとは真逆のようですが、治療の必要がないように予防的な医療も浸透していきます。

歯科も医科もです。

予防に関しては、病気の元になっている様々な社会構造がそのままで、サプリや体操などが謳われている矛盾もあるのですが、いずれ収束していくでしょう。

少子高齢化の傾向がいつまで続くかわかりませんが、現状では要介護の人は増えることはあっても減ることはありません。

このように医療の世界は、高度医療、予防医療、介護医療の3方向に進んでいくと思われます。

 

介護医療に関しては、各医療関係者の介護に関する共通認識の元、チームワークでそれにあたっていく。

さあ、ここでも出ました、共通認識という言葉が。

講演の中でもスライドに書いてあったのです。

 

今は実年齢と体力的な年齢が昔のようではありません。

ですから60歳定年制などおかしいわけです。

定年後にその人たちが何らかの仕事に就けるような社会にしていく必要があるでしょう。

介護にはマンパワーが必要で、まだまだ人が足らない現状です。

別に定年を迎えたら介護にまわれと言ってるわけじゃないんだけど、60歳以降も生きがいのある人生が送れたら、要介護者は減るかもしれませんよ。

というより、それしかないんじゃないかしら。

 

厚労省の官僚のやること、考えることは頭悪いし、非常にトロくっさいのですが、それでも尚、時代は進むべき方向に進んでいくのであります。

でも、介護保険の点数が上がったとなったら、診療報酬のアップのために介護医療をやっていこうという志の低い人たちが出てくるのが世の常でありますが、これからはそんな生半可な気持ちではやれないと思います。

だって、そんな奴とチームワークなんて組めないじゃん、ねえ。

 

ところで皆さん、巷で話題の「Thrive」って映画知ってます?

You tube とニコニコ動画で無料で全編見れたらしいんだけど削除されました。

当然と言えば当然の話。

ところが現在のところ、10分割ですが誰かがYou tubeにアップしています。

またhotfileでもアップロードされていますhttp://hotfile.com/dl/146789876/3d73eee/THRIVE

でもね、著作権のあるものを勝手にダウンロードしたり見たりするのは違反行為ですよ。

AmazonでDVD買いましょうね。

知らんよ、僕。

ちなみにhotfileは当然のことながら通常ダウンロードにしないと有料になりますよ。

知らんよ、僕。

え?僕はダウンロードしたかって?

知らんよ、僕(笑)

 

2012.3.5

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「歯科医療の行方」1件コメント

  1. ヨッシーの母 より:

    先日は、書き込みに対する回答ありがとうござました。(書き込めてないと思って確認してませんでした。すみません。)
    いつか、是非、よろしくお願いします。

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