先程までNHKの番組で例のハーバード大学のサンデル教授が出演した「白熱教室 in Japan」と題した東京大学安田講堂での番組を見ていました。

これは楽しみにしていて、なるべく最後まで見て感想をここに書こうと思っていたのですが、残念ながら30分が限界でした。

もう見ていて気分が悪くなったのです。

正直申しまして、どいつもこいつもバッカじゃないの!?

なぜ、誰もこちらから質問して相手のペースを変えようとしないのか?

どうしてそんなことを言うかというと、完全にサンデル教授のペースで話は進み、一見ディベート形式に見えるのですが、すべて彼のシナリオ通りなのであります。

要するに彼は相手をあなたは〇〇主義ですね、と決めつけ0か1かのようなデジタルな内容で、これ日本人が一番苦手とするパターンであります。

具体例を出しましょう。

まず彼はイチローがオバマ大統領よりはるかに高い給料をもらっていることを良いと思うか尋ねます。

実はこの時点でそもそもトリックがあるのですが、アメリカの政治家で他に副業をしていない、あるいはどこかの大株主でない人なんていないのですよ。

そんな人が大統領選を戦ってこれるはずがないでしょう。

講義の最初からサンデルはフェアじゃない質問をしてきます。

この時点で胡散臭いわけです、僕に言わすと。

本来ならすべての情報を提供した上で、質問をすべきでしょう。

サンデルの持ちだしたイチローの年棒はあくまでも野球の話であって、CMの出演料やその他もろもろを合わせれば確かにイチローの方がオバマより多いかもしれない。

でも、このやり口は明らかに汚い。

この話も最初は教師の給料とイチローの給料の比較だったのです。

それがいつのまにかオバマとイチローの話にすり変わっちゃいました。 

 

次にサンデルは「もし東大の入学試験にあと一歩点数が足りないけれども、入学すればそれなりにやっていけると思われる受験生がいたとしましょう。そして彼の両親が大学側にもしうちの息子を入学させてくれれば44億の寄付をする旨伝えてきました。仮にそうなれば大学の様々な施設が充実します。さてあなたはそれについてどう考えますか?」という質問を投げかけます。

もうごちゃごちゃ言いませんが、こんなものねダメに決まっているわけなのです。

ただし、これは東大の学長がきちんと世間に向かってアナウンスして、「これこれこういう場合は我が大学の発展のために入学することがあり得る」と言えば問題ないでしょう。

それを文部科学省が認めて、世間が認知すればそれで文句のつけようがないし、嫌なら受験しなければいいだけの話です。

 

とにかくサンデルの言い口は聞いていて決して気分の良いものではありませんでした。

同時通訳の問題があったにしても、ペースが速く相手に慎重に考える隙を与えません。

典型的な詐欺師のやり方です。

仮に僕が彼と二人きりで(通訳はいるかな)喫茶店で話していたら、絶対あのようには話は進みません。

そんなもん、サンデルはケチョンケチョンやな。

だって、人は何のために生まれてきたか、人類の幸せとは何か、ということを理解している人間は、すべてそれを基に答えるので間違いようがないのであります。

例えばこういうくだりがあります。

イチローのようにスポーツで多額のお金を儲けている人は、それなりに多くの税金を払うか寄付をするなりして、社会に貢献すべきである。

これ、もっともらしいですが根本的な誤りがあります。

なぜなら本人がそうしたいならする、そうでなければ強制される必要はない、というのが答え。

ただし今の社会がどうであるかというのは別の話です。

要するに、人がワンネスに目覚めていくとお金を必要以上に手元に置いておくなんてことはしなくなるし、自然に誰かの役に立つように寄付をするということです。

ただし、働く気のない人にお金が回るようなシステムだと、その人が自分自身を表現する機会を奪ってしまうことになるので、大事なことはすべての人に自分を表現する機会を平等に与えるということです。

こんなの、当ったり前の話でございます。

その結果として、ある人が別の人よりお金を稼げなかったとしてもそれはそれで仕方がない。

但し、より多く儲けた人は先程も言ったように社会全体の利益のために自分が相応だと考える金額を寄付というか税金として支払う。

こういうことがすべて能動的に行われてこそ大人の成熟した社会と言うのです。

 

サンデルはこういったことを敢えて伏せて話を進めます。

彼は自分がトリックを使っていることを自覚しています。

彼は僕の見たところかなり頭がキレる。

しかし、確信犯的なキレ方であります。

もう、これに関してはあえてバラしますが、サンデル教授はいわゆる宇宙人なのかもしれません。

それもかなりタチの悪い方の宇宙人です。

ただ誤解しないで頂きたいのは、僕たちを洗脳しようとか、そういうことではありません。

おそらく自分でも宇宙人だということをわかっていないでしょう。

世の中にはこんな輩がゴロゴロいるのですよ。

この人典型的なフリーメ―〇ンですね。

 

それでね、この講義の本来のテーマは「正義とは何か?」だったと思うのです。

これはこのブログの中でケビンの話として書いていますが、正義とは善悪があると勘違いしている人の概念です。

アメリカの正義、日本の正義、北朝鮮の正義、すべてその国の立場に立てば正しいのでしょう。

でもやってることを見ればメチャクチャです。

つまり正義と言う概念がおかしいのです。

わたしは正しい。

あなたは間違っている。

だからわたしは当然の義務としてあなたを正す。

そのためには、多少の犠牲は仕方がない。

こんなことをすべての国がすべてのスタンスでやられたら国民はたまったもんじゃないです。

現に今の世界は収拾がつかないでしょ。

だから、「正義とは何か?」というのもおかしなテーマなのです。

サンデルはそんなことわかっててやるからタチが悪い。

最初の学校の教師とイチローの給料の差についてですが、こりゃ明らかにおかしいです。

子供たちの教育という一大事に関わっている人に対する評価があまりにも低すぎます。

そしてイチローはスポーツを通じて夢と感動を与えうる一握りの人間だと言うかもしれないけれど、スポーツというのは勝ち負けの世界です。

人を破ってナンボなんです。

それで感動する方がどうかしてません?

 

お~い、しっかりしてくれ日本人!!

あなたたち、流暢に英語を喋ってたけれども、頭の中身がじぇんじぇんお話にならない。

僕ね、思うのですけど言葉というのは伝えたい内容があるから他国の言葉でも学ぶのです。

でね、伝えたい内容が母国語で喋ったとしても頼りなかったら話にならないじゃないですか。

まずは、そっちを鍛える方が先じゃないの? 

本ブログ史上初の同日アップ。

 

ちなみに、時々英語でその日のテーマが書かれていますが、すべて何かをもじったものであります。

わかる人にはわかるのですが、例えば本日のテーマであればジャズのスタンダードの名曲で ”What a fool am I” というのがあります。

弘兼憲史の漫画みたいですが、そんなところで失礼いたします。

2010.9.26