過去世のトリック
時々夢で同じ場面や同じ場所が出てきたりすることってありますよね。
僕はあるマンションで一人暮らしをしている自分の夢をよく見ます。
ほぼ同じマンションです。
これは、実際にそこに住んだことのある過去世の記憶を思い出しているのだろうと思います。
ただし、その時代背景やそこに登場する人物は明らかに現代のものです。
ということは、過去に生きたことのある現世を思い出しているということになります。
よく言われる過去世というのは実際には正しい呼び方ではありません。
なぜなら過去などというものは厳密に言うなら存在しないからです。
昭和から平成にかけて生きたことのある記憶が、夢の中で再現されているということです。
そして、今またその時代を生きているわけです。
大まかな状況はほとんど変わりません。
出てくる登場人物もかなり重複しています。
しかし細かなところでの選択は異なるので、微妙に違う人生になっています。
これが本当のところ。
皆さんも今という時代を生きているのは実は初めてじゃないのです。
そして過去と全く同じような場面、状況にたまたま出くわした時に人はデジャヴ(既視感)に襲われるというわけです。
ただすでに他で述べましたように、その過去世というのを僕が実際に生きたとは限りません。
その過去世の記憶を身につけた瞬間、僕はまさにその過去を生きたかのように錯覚するのです。
あくまでもそれは衣服をまとうようなものであり、その衣服は他人のものだったりするということです。
いや、本当は自分と他人というのもありません。
大きな共用のクローゼットがあって、個々の魂たちは好きな衣服を身につけてくるということのようです。
この過去世という名の記憶を持つことにより(その服を着ることにより)、我々は自分の個性が作られ、ある特定のものに対する得手不得手、出来事に対する感じ方や反応の仕方が作られるのです。
子供を見ていればわかりますが、こちらの育て方に関係なく小さいうちからその子の個性というのが芽ばえますよね。
すごく不思議なんだけれど、それはこういった理由によります。
もうその子の個性は過去世により半分決まっているのです。
あとは親子関係の中で身につける後天的なトラウマが個性をより決定的にしていきます。
生まれ持ってきた過去の記憶と現在の三次元世界をつなぐ役割をするのがインナーチャイルドやバーストラウマと言えるでしょう。
あるいは難しい言い方をするならば、本来持っている形質を現実の世界で発現させるための起爆剤となるのがトラウマであるわけです。
で、この過去世の記憶というのを身につけるからこそ我々は自分という感覚ができるのです。
これがなければ単なる他と見分けがつかない魂というエネルギー体にすぎません。
ちなみにこの話は、書きながら思いついて、思いつきながら書いているという状態で、ついさっきまではこんなこと僕自身全く知りませんでした。
過去世療法というものがあります。自分の悩み苦しんでいる原因は実は過去世にあるんじゃないかということで、そこを探索してそれと気づくことで癒しが起こるというものです。
確かにそれはそうなるでしょう。
ところが、よく考えてみてください。
過去世を身にまとうのは、それにより自分という個性を作るためでした。
そしてその個性のもとでいろんな体験をしたかっただけなのです。
であれば、その人が悩み苦しんでいるのはその人の出来事に対する受け取り方によるのであって、本当はその出来事を体験したかっただけなのですね。
僕が過去世療法のことをあまり良く言わないのは、その根本的な捉え方が間違っているからです。
素晴らしいセラピストがいらっしゃるのも重々承知しています。でも、
大切なのは今を生きること。
過去に原因を求める事ではありません。
この人生というのは原因を探す旅ではないのです。
ただただ、体験と創造の旅なのです。
もし、過去世療法に頼ってでも危急に癒してあげなければならないのであれば、どうぞおやりください。
でも、癒されたその後には本当のことに気づかせてあげる必要があるでしょう。
だって、次に悩み事抱えたらまた過去世療法やるんですか?
あくまでも、ひとつのキッカケでしかないということです。
事情により本日二つ目のブログでした。
2010.10.27