Madam Butterfly(蝶々夫人)
本来なら今日からインド21日間コースの話が始まるはずでした。
でもね、今日11月1日は次女”ふう”さんの誕生日なんです。
前にもいつか彼女のことを書きますと言ってた手前、今日がその日かなと思い筆をとりました(キーボードやけど)
この人言いましたようにずいぶん変わってます。
そう、初めてディクシャを受けた次の日に「6番目のチャクラが開いた」と言った人です。
天国で居眠りばかりしていて神様に「気ぃつけんと雲の切れ間から落ちたら生きるぞ!」
と叱られた人です。
この平成11年11月1日生まれで本日11歳の誕生日という、一歩間違えればダミアンみたいなふうさんが本日の主役です。
なぜ自分の娘にさん付けするのかというと、どうも広島の習慣なのかもしれませんが、〇〇さんと呼んだ方が通りがいい場合があるみたいで、嫁の実家で生まれて早々そのように呼ばれていたため、そのままにしてあります。
近頃では“ふう”と呼ぶのが面倒くさくなり、省略して“う”と呼んだりするのですが、これはさすがに本人に怒られます(笑)。
この一風変わった名前の由来には二つあり、
ひとつは漫画の美味しんぼ第54巻「日本酒の実力」第一話「水出しコーヒー」の中に、長い間営業していなかった喫茶店の名前として”ふう”というのが出てくるのです。
その話自体も好きだし、素敵な名前なのでそこから頂きました。
もうひとつの由来は関西に「畑中フウ」さんというフリーのナレーター(男性)がいらっしゃって、テレビのスーパーでそれを見るたびに、いい名前だなあと思っていたのです。
ところで今日のタイトルはいったい何なんだ?と思われるでしょう。
今からその話に入ります。
あれはまだふうが4,5歳の時でした。
ある朝、僕が朝食を食べようとすると先に食べ終わっていたふうが、
「おとうさん、ちょうがくさいよ」と言うのです。
「ちょうといっても、ちょうちょうのちょうじゃないよ。おなかのちょうだよ」
(ちょうといっても、蝶蝶の蝶じゃないよ。お腹の腸だよ)
もう一度言いますが、この時ふうさんまだ幼稚園です。
腸という言葉を知ってること自体がビックリなのですが、
「腸が臭い」って何?どういうこと?
そんなん、加齢臭どころの話とちゃうやん!
何かまたおかしなこと言うとるわ、と思ってたんですが、確かにお腹の調子はそんなに良くありません。
でもお酒をよく飲む人間とすれば、毎朝下痢気味なのはごく日常的なことだったのです。
ちょうどその日に例の大阪にある整体のM先生のところへ行くことになってました。
するとそのM先生は次のようにおっしゃったのです。
「西塔先生は、何か変なものを召し上がりませんでしたか?何かそのせいで腸の具合が悪いみたいです」
だいたい、そのM先生もただ脚と腰を触っただけやのに、何でそんなこと分かるのか皆目分かりませんが。
「う~ん、そう言えば先週の土曜日に友達と飲んでいて、最後にモツ鍋屋さんで生レバを食べました」
M先生、脚の筋肉反射を調べてます。
「それですね。それがイタんでたわけではないのですが、少し古かったみたいです」
ゲゲッ!!
ふうさん、あんた何者?
でも帰ってそのこと言っても本人はそんなことをしゃべったことすら覚えてないんですね、コレが。
このことは「お父さん腸が臭いよ事件」として、奈良のごく狭い範囲でいっとき話題になったことがあります。
こんなこともありました。
ある時、ふうさん一人で何かブツブツ言いながらママごとみたいなことをやってます。
何を言ってるのか耳をそばだててみると、「仙台の男が・・・その時、仙台の男は・・・」というようなことをしゃべってるんです。
その架空の話には仙台の男が主人公で登場するみたいです。
なんですか、その話?
これも5歳位の時のことです。次の日に聞いても本人まったく覚えてません。
幼稚園の他のお母さん方に、ふうさんがこんなことを言ったことがあります。
「うちな、バイオリン弾くんやけどな、毎朝練習すんのん近所迷惑になるから、いつも春日大社行って練習してんねん」
この人の妄想癖もたいがいなんですが、問題はそのあと。
うちの嫁にそのお母さんが「ふうちゃん毎朝春日大社まで行ってバイオリンの練習してんのん?」
「は?」
その後、事情を聞いた嫁はそんなわけないでしょ、と返したのはいいのですが
「いや、西塔さんとこやったらあり得る思って」
おまえらな・・・・
だいたい家にバイオリンないし。
まだあります。
今の北風呂町に引っ越してきてすぐのことです。
このごく小さな町にごく小さな神社がありまして、そこの小さな小さなお祭りに町内の子供が燈籠の和紙の部分に各々何か絵を描くことになってるんです。
そこでね、うちのふうさん何を描いたと思います?
こいつね、ドクロの絵を描きよったんですよ!
引っ越して間がない、これからヨロシクお願いしますという時に、よりによって地元の神社のお祭りにガイコツの頭だけ描きよったんです、このスットコドッコイは!
それを知ったのはもうすでに飾られた後だったので、お参りに行く際、その燈籠の横を通る時にとてもじゃないけどまともに見ることができませんでした。
たいてい冗談好きの僕も、こればかりはあきれました。
聞いたんです、何でドクロの絵なんか描いたのか?そしたらね、
「え~、だってめんどくさかってんもん」
ああ、だからガイコツの頭だけなのね・・・
すぐ描けるもんね、それ。
でも、僕はふうさんのことが大好きです。
他の子供たちも大好きですが、この大ウソつきの変わり者は愛すべき人です。
11歳の誕生日おめでとう!
でも、もう少しお手柔らかにお願いね、ふうさん。
写真は手作りのスポンジに手作りの豆腐クリームを塗ったふうさんのバースデーケーキです。
西塔家の子供たちは、いや今や僕たち親さえも市販の生クリームたっぷりのケーキは味が濃すぎてもう食べられません。
それとうちでは、数字のロウソクを駆使して使い回ししています。
とりあえず1が2つならんで、11歳。
2010.11.1