インド紀行 その4~神とつながる~

こんなダラダラ続く紀行文を皆さんはたして読むんだろうか?と思っていたら、案外面白いという声も聞きますのでいい気になって続けていきます。

神を規定しなさいと言われ、具体的なイメージが全く浮かばず、何となく畏怖すべきそして少し父性的な雲とか空気とか風とかしか頭に浮かばなかった僕は、この曖昧なイメージのせいで神様と出会えなかったらどうしよう?と少し不安になります。

さあ、そんな僕の元に神様は姿を現すのでしょうか?

本日のお話のはじまり、はじまり~。

 

コース開始4日目

6時半起床。

少し便が形になってきた。

女性棟にしのびに入るもサンダルの片方は見つからず。

そういや昨日のベッドメークの時に枕もなくなってたな。

こりゃいったいどういうことだ?

 

7時半セッション開始

お祈りに続いてチャクラ瞑想

なぜ僕の覚醒のプロセスはゆっくりにしか進まないのだろう?

昔から、これはと思うことに出会うとそれにまっしぐらというところがあり、結局うまくいかないということを繰り返してきた。

だからプレゼンス(高次の存在、聖なる存在、神などと同義)がわざとゆっくりとしたプロセスにしてくれているのかもしれない。

神秘体験を願うのはもうやめよう。

僕よりプレゼンスの方が僕のことをよく知っていると思うから。

 

朝食から帰る途中、どうして空とか雲を見るとホッとするのだろうと、ふと思った。

考えてみるとみんなプレゼンスなんだ。

工事中のブロックにも小石にもセメントにもみんなプレゼンスがいるんだ。

でもこういうことは、コンクリートジャングルにいては気づきにくいよなあ。

ここは360度雲と空。

宿舎の裏側の方向に低い山。

鳥が飛び 蝶が舞う。

 

以前何かの本に、どうしようもない人には、気の毒に思ってあげ、そしてその人のために祈ってあげなさい、ということが書いてあったのを思い出した。

今、その意味が少しわかった気がする。

その人のプレゼンスはいつも助けよう、導こうとしているのに、その人がそれに気づかず自分のマインドに押し流されているんだ。

だからそのことを気の毒に思い、祈ってあげるべきなのだ。

なんか、どんどんワンネスに向けて気づきが増えてくる気がする。

 

宿舎に戻るとサンダルが両方揃っておいてある。

なんやねん、これは!

そういや、あの貧相な怠け者のおじさん、さすがに洗濯だけはしてるよなあ、当たり前やけど・・・

 

午後のセッションが始まった。

人がいかに自分自身のイメージを作り上げてしまって、それに捉われているかという話。

例えば優しい自分、親切な自分、思いやりのある自分など。

そしてそのイメージを自分で壊さないように必死になって守っている。

ずっと守り続けることに苦しんでいる。

自分の本当の内面を見つめていくと、苦しみや痛みがくることもあるが、それを通りこすと心に安らぎが訪れるらしい。

本当の自分を見つけ、認め、受け入れること。

悟りに向かってプロセスを進めるにしても、今現在自分がいる場所がわからないと目的地へ行きようがない。

確かにそうだよな。

 

5分休憩の後・・・

これからプレゼンスを呼んで自分の人生を振り返ってみる。

本当はどんな自分なのか。

僕はどんな人間なのだろう?

思い出すのは、小学校一年生の一学期の時に新品のクレパスを忘れた子に半分に折って貸してあげたこと。

その後もよく考えると僕は本質的に良い人、やさしい人なのではないだろうか。

でもその時の周囲への気恥ずかしさから行動を起こせないでいる気がする。

なかなかアクションを起こせないでいると、また次にそういうことがやってくる。

そして・・・堂々めぐりを繰り返してきた。

 

そんなことを考えながらしばらくすると、驚くことに結跏趺坐(あぐらのような、座禅の座り方)で合掌していた自分の指がなんと!勝手に動き出すではないか!!

動くにまかせていると、合掌していた手は解かれ、、次々と違ったポーズに手が動いていく。

ついにプレゼンスが来てくれたっ!!

自然と涙が頬をつたう。

ここで午前のセッションは終了なのだが、このまま残りたいものはここに残ってよいとのこと。

僕はまだ手がいろいろ動きそうだったので、周りから見れば格好の悪いポーズをとっていると思うのだが、とりあえずそのまま続行。

その後もいろんなふうに指や手や腕が勝手に動いていったのだが、まてよ。

何となく途中麻雀パイをつもるような動きも混ざっていた気が・・・

それ、わざと?

そのうち自然に動かなくなったのだが、最終のポーズがなんとプラーナクリヤの手の状態(人差し指と親指の先を合わせ、掌を下に向ける)である。

思わず合掌し、その場にひれ伏す。

 

少し遅れて食堂へ行くが、量は少ないけれど今日はカレーを食べられた。

日本食(といってもインスタントラーメンだが)も続くと飽きるね。

昼食からの帰りにさっきの麻雀をやってるような動きのことを考えてみた。

これはあくまでも想像なのだが、どうもプレゼンスがこう言ってる気がする。

「やっとツモッタ(あがれた)ね! でもまだもっともっと大きな手役ができるよ」

なんか、楽しみ~。

とにかく今の気分は最高だ。

本当に良かった。

ちょっと他の人に勝った気分(それいいのか?)

 

午後のセッションでは意識状態の高いダーサジーのディクシャを受ける。

このダーサジーは自分でディクシャをしながら笑いたおすのである。

しかし他の人は泣いたり、あるいは号泣したりしている。

みんな、いろいろ抱えてるんやなあ。

 

休憩の後ダーサジー本人の体験談

15年前に初めてバガヴァンの修養会に参加した時のこと。

2日目のことだが、自分の人生を見つめ直してくださいと言われそうしていると、いきなり隣の友人が号泣しだした。

まだ10代半ばで、そんなに人生を生きていないのに何がそんなに悲しいことがあるのかわからなかった。

そして次の日、同じく自分を見つめていると、実は自分はずっとうわべだけ良い子を演じてきたことに気がつき、同じように泣いてしまったらしい。

そのことに気づいた瞬間、目の前にガネーシャが現れ微笑んでくれたそうだ。

 

夜の7時からまたコスミックビーイングと一緒の瞑想である。

10分位経過した頃に突然、今度は首が勝手に動き出した!

最初は左斜め後ろに結構強く引っぱられる感じ。

次は右斜め後ろだが、首筋に強い痛みを感じる。

もう一度左にいった後、真後ろに、それこそ首が折れそうなくらい引っぱられる。

その位置でしばらく静止する。これが結構つらい。

そして徐々に元に位置に戻ってくる。

これと同じ動きをあと2回ずつ繰り返した。

不思議なことに最後は瞑想が始まって30分ちょうどのところで、「ハイ、終了!」てな感じで真ん中の位置に首をポンっと戻された。

それと同時にシャバアサナになるようにとマイクでアナウンスされる。

まるで時計をはかって見ていたかのようである。

 

宿舎の前の芝生で星を見ていたら、近くに座っていた人が話しかけてくる。

え~!? なんか話しかけたそうで、ヤバいなあと思ってたんよね。

彼「どうでした?」

僕「ん?何が?」

彼「ディクシャのあと」

僕「神と一つになりました」

彼「そうですか。僕はようやくハートが開いたなあ」

 

沈黙を守りたかったので適当に受け流して一人で食堂に行く。

ハートが開くってどんな感じですか?くらいのこと聞いてあげたらよかったかな?

みんな、体験があった人はそのことを話したくてうずうずしてるんやろなあ。

でも、もうあの人には近寄らんとこ。

 

食堂に入ると、今夜は何と味噌汁があるではないか!

それだったらイタリア料理もあるのかと思って見たら(イタリア人もコースを受けていたため)、変な感じのマカロニ。

あかんで、この何十個とくっついてシャモジから取れへんマカロニは(笑)

でも、ちょっとうれしい。

そういえば、食堂の前で女性が一人倒れていてインド人の医者が診ていたなあ。

大丈夫だろうか、彼女?(その後無事回復されました)

 

でも5日目(コースが始まって4日目)で神と一つになれたら、明日からどういうことが起こるのか楽しみ。

僕は神を具体的な形でイメージ出来なかったから、今日みたいな形で現れるんだろうな。

次はきっとまた別の驚かすような出現の仕方を期待してます。

2010.10.5

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「インド紀行 その4~神とつながる~」2件コメント

  1. てらちゃん より:

    カップラーメンのような即席ギバーの私には、
    インド紀行文はとても面白くてためになります。
    まるで豚骨からじっくりとスープをとる方法
    から麺のゆがき方まで丁寧に教えてくれている
    ような感じです。
    もっとダラダラと続けて下さい。

  2. Dr.KAPPA より:

    コメントありがとうございます。
    最初は5回位で終るかと思っていて書き始めましたが、なんてことはない日記の一日がブログの一日に対応してしまってます。
    これでもね、ずいぶん途中を抜いてるんですよ。
    マジで、連続テレビ小説みたいになってきましたね。
    時々飽きてくるんで、別の記事も作ったりしています。
    どうぞそちらもお楽しみください。

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