おせち料理

2010年も残すところあとわずかとなりましたが、皆様におかれましてはあわただしくお過ごしのことと存じます。

僕は年内の診療所関係の支払いもすべて済みホッとしているところです。

で、おせち料理です。

今はずいぶん自分のところで作られるのが少なくなったみたいです。

作るのが手間だとか、すぐ飽きるとか色々理由はあるのでしょうが、僕自身はおせちが大切にされなくなってきていることに懸念せざるを得ません。

何故なら本来おせちとは、神様に一年間のお礼と新年も宜しくお願いしますという挨拶を兼ねて捧げるものであり、僕たちはそのおさがりを頂くわけだからです。

これを手を抜いておきながら、神社仏閣に行って僅かな小銭で願い事をするなんていうのは論外のまだその外であろうと思うわけです。

例え一品であっても心をこめて作るものがあってしかるべきだろう、それこそが日本人の日本人たる所以であろうと強く感じます。

 

今から40年近く前、僕がまだ小学生だった頃には商店街のお店は大晦日ギリギリまで商売をして、年明けは7日くらいまでお休みでした。

新聞広告に載るデパートの初荷も1月3日だったように記憶しています。

今とはずいぶん違いますね。

お正月に家やあるいは年始の挨拶に行った親戚の家で過ごすというのは、何かしら神様とともに過ごしている感じじゃなかったのかなと、今は思います。

うちは6人家族でしたから、各個人に2段重ねのお重が出され、また食卓の真ん中には詰めきれなかったものが大きなお重になっておいてありました。

今思えば、よくあんな小さな食卓にそれだけのものと家族6人が座っていたものだと不思議な感じです。

正月が明ければ親や兄たちは普通の生活に戻りますが、小学生の僕は当分の間、下校してもお昼には温め直した棒だらとかが出続けてうんざりしました。

でもお酒をたしなむようになり、引越してずい分広くなった食卓に置かれている詰めきれなかったおせち料理をつまみながら、下宿先から帰省した僕は大晦日に日本酒をほぼ一升近く飲んでいて、まだ生きていた親父に「ええかげんにせえよ」と叱られた覚えがあります。

そのくらい大人になった僕にはおせち料理はごちそうに思えました。

今でも大好きです。

だから、おせちを作ることや食べることにあまり好感を抱いていない人たちを見ると悲しくなります。

そのような親に育てられたら子供たちも当然伝統を引き継がなくなります。

何も元旦からパンを食べなくてもいいでしょうに。

感謝するこころの欠落、そして過度な化学調味料による味付けに慣らされすぎて、おせちの美味しさがわからない、大丈夫か日本人?とここでも思ってしまうわけです。

皆さんのお宅はいかがでしょうか?

日本人として生まれたからには、日本人として守るべきものは守らなければいけない。

だって、選んだのはあなただから。

辛口の文章ですが、ご容赦ください。

2010.12.30

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