Natural Food~自然の野菜~

昨日の話の続きです。

トンカツが大好きといったって、ソース抜きで食べる人はいないでしょう。

大阪名物のお好み焼きもタコ焼きもソースなしじゃ食べられたものじゃありません。

そう考えると、トンカツが好きと言いながら味わっているのはトンカツソースの味なんですね。

鰻だって鰻のタレの味、白焼きといったところでワサビ醤油の味か塩の味。

じゃあトンカツや鰻は何のために存在するかというと、触感つまり噛んだ感触を味わうためであります。

この感触が素材によって異なるということなのです。

 

繰り返しますが素材そのものの味を僕たちは知らないんです。

ブタや鰻にしてみたら浮かばれないと思いませんか?

「せっかく食べられてやろうと思ってるのに、何でそんな余計なものつけるの」って。

でも、ソースやタレなしじゃ食べられないですよね、実際問題。

まずここを認識してくださいね。

 

で、果物の話はひとまずおいといて、野菜であります。

もう皆さんご承知だと思いますが、野菜に含まれる栄養分は年々減少の一途をたどっています。

今やスーパーで売られる野菜などはその実はスカスカであります。

仮に栄養士さんが言うような必要量のビタミンなどをとろうとすると、こりゃもう膨大な量の野菜を食べないと追いつかないということになります。

何がそんなに野菜を栄養のないものに変化させたのかって、そりゃあなた農薬に決まってます。

農薬をかけるから本来必要なバクテリアまで除去されて土地がやせる。

土地がやせて栄養分が足りないから大量の肥料(化学、生物の糞を問わず)を混ぜる。

外部から栄養を与えられるので野菜は自らの根を伸ばそうとしない。

そういった野菜は、本来自然に備わっている人間で言うところの免疫力がないので害虫におかされやすくなる。

また大量の農薬が必要になる。

 

この悪循環を繰り返す中で、潤うのは農薬を作っている会社とJAだけであります。

農薬はどんどん新しいものを作らないと、害虫の変異に追いつかない状況です。

有機栽培とて様々な問題があって、一概に有機だから安全安心というわけではないようです。

今はもう有名人になってしまいましたが、「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんのような完全な自然農だと、野菜は本来のエネルギッシュさを取り戻し、それこそ自然から命を頂いているという感覚になるみたいです。

自然農の畑は不必要な雑草が生えなくってまるでお花畑のよう。

野菜自身の生命力と自然の調和の中で、ほとんど病気が発生しない。

そして野菜は美味しくって栄養価満点の上に、腐らない!?

日が経つとともに朽ちていくそうです。

果物だと発酵してお酒になり、そのうち酢になるとのこと。

すごいと思いません?

 

でもいきなり農家が自然農に方向転換したら地獄をみます。

なぜなら農薬漬けの土地が浄化されるのに、最低でも7~8年はかかるからです。

だから従来の農作を続けながら、少しずつ自然農の土地を増やしていくというふうにします。

それでも減収はある程度避けられません。

もし日本中の農業がそのように変わっていったらと思うとドキドキしますね。

 

皆さんが例えばJAに農作物を卸しているような農家をつきっきりで見学したとしましょう。

その使う農薬の量と頻度に必ず驚くはずです。

それどころか皆さん自身が自分の健康を害するかもしれません。

ですから、農家の人たちは自分たちで食べる分の作物だけは別の畑で無農薬で育てているというのもあながち嘘やデタラメではないと思います。

 

いつかは誰かが動いてくれて、日本の農業は変わる。

そんな甘い考えではいけません。

我々消費者がまがい物を必要としないように、今までの生活習慣を特に食生活を見直す必要があります。

 

霊的な話をすると、僕たちは野菜の栄養分を必要としているわけではありません。

そんな学者が言うようなこっちゃないんです。

野菜に含まれている、光のエネルギーつまりプラーナを食しているのです。

物を食べるということを始めて、自らプラーナを取り込むことを忘れた人間が、植物の力を借りてプラーナを間接的に摂っているというのが本当の話です。

であれば、農薬漬けの野菜が豊富にプラーナを含むわけないでしょ。

 

ただこれだけは強調しておきたいのですが、野菜に罪はありません。

罪があるとするなら人間の方です。

ですから無農薬ではない野菜を蔑むような目だけはしないで頂きたいのです。

その野菜だって被害者なんです。

ですから仮に農薬漬けの野菜を食べる時でも、添加物だらけのコンビニ弁当を食べる時でも、彼らに感謝して食べるようにすると、案外害は少ないものです。

決して彼らは悪者じゃないですからね。

 

僕の知り合いのお母様がインドに行かれた時に、そこの水道水だったかなんだか、とにかく生水を飲もうとされたので、知り合いの女性は必死で止めたそうです。

そりゃそうですよね。

誰だって止めます。

ところがそのお母様は「これもきちんと感謝して、そしてよく噛むようにして頂けば大丈夫よ」とおっしゃって飲んじゃったのです。

で、大丈夫だったのですね、これが。

こんなこと僕は決して皆さんには勧めませんが、この言は確かに正しいのです。

ただそのお母様は僕たちより、はるかにはるかに魂を磨いてこられた方だから可能なのであって、僕たちが感謝して噛んだところで絶対にお腹こわす、というより即入院でしょう。

でね、ここで言われてるでしょ。

よく噛むっていうことが。

これは非常に深い意味があるのですよ。

 

natural food.jpg最近買ったお勧めの本。

「自然の野菜は腐らない」河名秀郎著 朝日出版社刊

いやしの村の孫ちゃんが何かに書いていたので買いました。

これは、有機農法や自然農に関心がある人もない人も関係なく皆に読んで頂きたいと思います。

実際、興味がなくっても読むと面白いですよ。

この著者はずいぶん苦労されてきましたね。

でなければ、このような問題をやさしいニュートラルな語り口で書けるはずがないのです。

最初は図書館で借りて読んで、今は買ったものを当院の待合室に置いてあります。

 

ということで明日もこの続き。

2011.1.8

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