ひめゆりの塔

昨日は午後から奈良県歯科医師会の学術委員会主催の症例検討会でした。

午前中は整体のM先生。

一か月前から鎖骨骨折の治癒とともに左膝が痛くなっていたので、そこを診てもらったのですが、診断は硬膜(脳脊髄硬膜)の硬直による血行不良。

なんでそんなことが足触っただけでわかんのん??

いつも申しますように、この人唯者じゃありません。

で、血行をよくするための運動みたいなのを教えて頂きました。

専門家のために言っておきますと、右の頬骨あたりを動かすようなことをするんです。

なんでそんなんで血流が?というようなこと言ってたらこのM先生とは付き合えません。

とにかく、すごいんです。

僕の圧倒的信頼を勝ち得るというのは並大抵じゃないのはおわかり頂けるでしょ。

だからここに通うのは、自分の身体のバランスを整えてもらうということ以上に、半分勉強の意味もあるのです。

歯医者で噛み合わせと全身の健康なんてことを謳ってる輩は山ほどいますが、ここに行くと本当に全身が絶妙なバランスでつながっているということを再認識させてもらえます。

だから大好き、M先生。

 

M先生のところ(正式には姿勢研究所といいます)を出る時に、某親友兼悪友の妹さんとお母様に会いました。

この某悪友とはホンマ悪いことしかした覚えがありません。

いいことひとっつも無し(笑)

ただし、M先生を紹介してくれたのはこの悪友であり、元々はそのお母様が通ってらっしゃったという経緯があるわけです。

で、ご挨拶したら言われました。

「いつも先生の御本読まして頂いてます」

 

僕は、人に認めて欲しいと思っていながら、いざ褒められるとからっきしダメ男になってしまいます。

慣れてないんです、そういうの。

だから「いや、いや」と言うのが精一杯。

おまけに、あれは降りてきたメッセージを書いただけであって、僕が著者という感覚はほとんど無いに等しいんですね。

だから余計照れちゃいます。

この妹さん、「髪切ったの?」と聞いたら、「いや、しょっちゅう髪型変えてるんで。最近薄くなってきたし」とのたまいました。

俺の前でそれ言うか!(笑)

お前ら兄妹そろって・・・・。

この妹さん、今ではお酒をやめてらっしゃいますが、その酒豪ぶりは筆舌に尽くしがたいものがあります。

豪傑です、いわゆる。 

 

午後からの症例検討会は非常に面白かったです。

まだ立ち上げたばかりの企画なので参加者は少ないのですが、必ずこれが会員のために発展していくであろうことを昨日は確信しました。

その後みんな帰りはったので、一人で新大宮の「てぃだぬ屋」という沖縄料理の店へ。

確か一昨年の忘年会の二次会以来だから超久しぶりです。

にもかかわらず大将、僕のこと覚えてます。

なんでかな?

その時カウンターに座っていた女子大生が近々沖縄に行くみたいで、僕と大将で沖縄のこういうところを見て欲しいというのをお節介にもしゃべってました。

二人して言うことは同じ。

 

内地の皆さんはご存知ないんですが、僕は歯学部の同級生が沖縄に二人いるので知ってるんです。

基地があるということがどういうことか。

ニュースで流れるのは氷山の一角であり、それも意図して流されているということ。

裏ではあり得ない位の膨大な量の暴行事件があります。

沖縄の皆さん泣き寝入りです。

考えても見てください、年端もいかないあなたのお嬢さんが海兵隊に犯されているところを。

そういうことが実に日常茶飯事に起こっていて、それを語る同級生はあきらめ顔であるということです。

彼ら二人ともヤワな男じゃありません。

それでもそうだということです。

 

で、僕のお勧めスポットは意外にも「ひめゆりの塔」

完全な観光スポットです。

あえて言うのには理由があって、これまで沖縄に何度も行っていたにもかかわらず、日本人なら誰でも知っているはずの「ひめゆりの塔」なのに、そこに実際に訪れたのは3年くらい前が初めてだったのです。

そして・・・・泣きました。

本当にここでそれがあったのだということを体験して涙が止まりません。

僕の少し後ろで同じように見ていた沖縄在住の山内先生の目も真っ赤でした。

そうなんだ。

沖縄の人にとってもそうなんだと思いました。

世間ではひめゆり部隊のことばかり取り上げられますが、実際にはあのような部隊が他にもたくさんあったということを知りました。

 

看護学校の生徒たちは、すぐに帰れるものだと思って裁縫道具の他いろんな日常使うものを持っていきました。

勉強も続けないといけないと思って、教科書やノートや鉛筆もカバンに入れ持って行ったのです。 

ところが戦況の悪化とともに、病院である洞窟の中はまさにこの世の地獄と化すのです。

あまりに苦しくって何とかしてくれと腕をものすごい力でつかんでくる負傷兵たち。

もうすぐ死ぬのが見てとれるのに、そして何とかしてあげたいと思うのに、薬もないので何もできない。

看護婦じゃなくて看護学生ですよ。

その手を力づくで振りほどいた時、「ああ、これでわたしも地獄行きだ」と思ったといいます。

 

最後の最後、彼女たちは飲み水もない中で、砲撃であいた穴に溜まっている血膿を飲んで飢えを満たそうとします。

もちろん命がけです。

でも今いるところが安全なわけではありません。

そしてそこまでの移動中に次の爆弾がやってくるかもしれません。

まるで蜃気楼のように浮かぶ水たまりに(実際には血膿ですが)、彼女たちは命をかけます。

そうしないと自分が死んじゃうから。

この頃にはもう看護どころじゃありません。

そもそも兵隊さんが自分たちを守ってくれるような状況じゃないのです。

 

そのうち解散命令がでます。

つまり、軍隊はあなたたちを守らないからどこにでも好きなところに逃げてくれ、ということです。

それでそこを離れていった学生たちの多くが亡くなりました。

むしろ動かなかった方が助かる人が多かったと聞きました。 

そんなところを想像できますか?

そして思ったのです。

そのことを知らずして、ダイビングだのパワースポットだのと、なんと恥知らずなことだろうと。

 

気がついたらそんなことを奈良女の学生さんに熱く語ってました。

涙を流しながらです。

「あれ?なんで泣いてんねやろうオレ」て言ってましたもん。 

うっとうしいオッサンやったやろうと思います。

今こうやってブログを書いていても泣けてきます。

そのくらいインパクトがあります。

皆さんも是非、沖縄に行かれる機会がありましたら、これは本当にお勧めします。

 

で、まあ、あれです。

これだけブログのアップが遅くなる時って、そういうことです。

朝、気がついたらこの寒い中パンツ一丁で寝てました。

いつも迷惑かけてる嫁さんに、ゴメンナサイ。

2011.1.14

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