出版業界のジレンマ

昨日のブログの最後に「僕はいつだって元気ですよ」と書きました。

昨日、妻は知り合いの花屋さんに「西塔さんはいつだって元気やねぇ。なんかサプリ飲んでるの?」と言われたそうです。

シンクロは起こるものじゃなく、起こすものなのかもしれません。

ちなみに妻の返事は「サプリってなに?」 (笑)

 

先日読者の方から医院の受付に電話を頂きまして、「歯科に関する記事はもっとないのですか?」というご質問です。

すびばせんねえ。

受付の工藤さん、苦笑いしてました。

「インプラントとはどういうものか?」とか「むし歯や歯周病の原因」などは、目をつぶって検索してもどこかの歯医者のホームページで詳しく説明されていると思います。

「噛み合わせが狂うと体全体に影響しますよ」なんてこともほとんどすべての歯医者のHPに書かれているでしょう。

そういった基礎的なことをここで重複して書くのは面倒くさいし、必要もないと思うので、そちらを知りたい方はどうぞ他のHPをご覧ください。

ここでご紹介するのは、あくまでも僕の歯科治療に対する私見と当院における治療方法であります。

一般的に学会レベルで言われていることと、僕の私見は明確に区別できるように書いているつもりです。

 

実は、サイドメニューの「患者さんへのメッセージ」には書きかけの原稿があるのですが、もう半年くらい放ってあります。

なんか、ひらめかない。

僕もたとえ私見であったとしても、もう少し歯科の記事を増やさないといけないとは思っていますので、近々何かをアップするよう努力します。

もし何か歯科のことでお知りになりたいことがあれば、下記メールフォームより質問頂ければ、すぐに返事いたします。

どんなことでも結構です。

一般的見解から僕個人の見解まで、偏らずに返答いたしますので、ご遠慮なくどうぞ。

 

さて、自費出版の話です。

皆さん、出版業界で一番売り上げがあるのはなんだと思いますか?

講談社でも集英社でも、もちろん出帆新社でもありません(笑)

それは自費出版なのです(各社合わせての話ですが)

全体の出版社の収入の中での最も大きな割合を占めるのが自費出版という分野であるという方が正しいでしょう。

 

出版不況といわれて久しいです。

いくら良書であっても売れない本は次々廃版になります。

書店においても、動きの少ない本はすぐに取次店に返却されます。

これだけ簡単にネットで本を注文できる時代に、限られたスペースに売れない本を置く余裕はどの本屋さんにもありません。

ジュンク堂などのごく一部の大型書店だけが、特殊だが高価で収益率は高いという本を揃えることにより、なんとか全体での売り上げバランスを保っているくらいでしょう。

出版社の編集部門は面白い企画なり作者を探したりするのですが、営業の方からダメ出しをくらいます。

売れない本は出せないということです。

それが非常に画一的だったり、白痴的な本や雑誌の量産体制を生み、結局は読者離れを起こし自分で自分の首を絞めているという現状です。

 

本屋で一番売れるのは何かというと、そりゃレジ前、入り口近くに平積みされている本に決まってます。

単に置いている場所の違いだけで売れたり売れなかったりするのです。

出版社の営業は担当の本をそこに置いてもらうように本屋さんに平身低頭するわけです。

時にはとある勢力がからんでいたりもします。

若手漫才師が書いた「ホームレス〇〇生」などがベストセラーになったりしている。

ありゃ完全にヤラセです。

実際にはそこまで売れていません。

売れるわけないじゃん、あんな本。

日本人そこまで馬鹿じゃないてぇの。

ベストセラーは故意に作られることも多く、それにより民衆の心理操作を目論んだりします。

今となってはこのような裏話はどうでもいいのですが、まあそういうものだということです。

 

ある時、診療所にとある出版社から電話がありました。

本を出してしばらく経った頃だったので、僕は自分の本が認められて何か次の本を書いてくれないかという依頼か、あるいは取材の申し込みかと(結構内心舞いあがって、笑)電話をとりました。

内容はその出版社が出している雑誌で大仁田厚さんと対談して欲しいという依頼。

驚いてよくよく中身を聞いてみると、結局はね、それが僕の医院の宣伝になるだろうからお金がかかりますよという話なのです。

体のいい広告勧誘。

僕は「メッセージを伝えることが主眼なので、医院の宣伝の必要はありません」と答えました。

最初は向こうの営業担当者は、すごく調子のよいことを言うわけです。

歯医者さんでこのような活動をなさっていることに感銘を受けました、云々。

話をしていくと、結局本の内容もロクに読んでいない、単にカモがいるという感じです。

徐々に向こうのテンションが下がってきて、「ああ、じゃどうも」と最初とは全然違う態度で電話を切るわけです。

こういうことは、先日もう一度ありました。

 

皆さん、雑誌を見る時によく考えないといけません。

例えば、「最新の治療が受けられる歯科医院特集」みたいな雑誌が出たとする。

別に批判的な目で見ているわけじゃないですが、そこに出ているのは同業者から見れば明らかにお金出して載っているのが丸わかりなのです。

そこに載っているから胡散臭いということではありません。

要するに出版社の勧誘にお金を支払ったところが載っているということで、その医院のレベルとは一切関係ありません。

そうやって医療関係に限らず様々な雑誌を見ていくと、提灯記事がすごく多いことに気づきます。

それが現状なのです。

要するに出版社とすれば、記事のインタビュー相手からもお金をもらい保険を掛けるのですね。

僕に言わせれば編集者として、雑誌作りの姿勢として最低です。

 

この話は明日か明後日か明明後日のいずれか体調の良い日(笑)に、「自費出版のカラクリ」と題してお話しますが、よろしいですか?一番の肝は出版社の担当者がこちらの虚栄心をくすぐるというところにあります。

そこを忘れないようにね。

2011.6.18

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