Natural Country Life ~田舎の自然な暮らし~
先週木曜日は午前中は大阪歯科センターに見学、奈良に戻ってすぐさま車に乗って一路福井へ。
往復とも渋滞は逆方向だったので、スムーズに流れて3時間で到着。
福井インターを降りてトンネルをいくつか抜け、川沿いを走って山の方に橋を渡ろうとしたら、橋の上に動物が。
「あ、キツネや!」
「違うよ、あれはハクビシンよ」
どうして奈良に住んでいる人間がパッと見てハクビシンてわかんの?
子供が動物図鑑を借りてきていて、妻はそれで見ていたそうです。
奈良を出たのが3時40分で夜7時からの夕食の時間に何とか間に合いました。
自家製のビールで僕と向こうのリーダーは乾杯。
食卓にはこれまたほとんど自分の所で採れたもので作ったご馳走が並びます。
決して豪勢なものじゃないけれど、でもとっても贅沢。
藍は当初、僕たちが行っても邪魔者扱いでした。
自立したい気持ちが強かったのでしょう。
今は心の余裕が出来たのか、今回も楽しみに僕たちの到着を待ってくれていたようです。
それを知っているコミュニティの人たちも皆、僕たちを笑顔でえらく歓迎してくれました。
製材所を改築?しているそこはご覧の通り。
実際には自家発電ではなく電気をひいているし
井戸水の他に一部は村の水道もひいているので
完全な自給自足ではありません。
裏口から食事処を見たところ 向こうは山と畑
天井にはドクダミの葉っぱが 食事処の前はこんな風景
吊るされています
帰りにいくつかもらって
家で化粧水を作ります
裏山にあるゲストハウス
一番鶏は夜中の3時に鳴きます
しばらくして蝉が鳴き出します
まるで足元や枕元で鳴かれている感覚です
空気銃で片っ端から撃ったろかと思います
農作業の合図のため日の出の30分前にはお寺の鐘が鳴ります
今回は5時くらいでした
寝れるもんなら寝てみてください(笑)
子供たちは全然気にせず寝ていましたけど
原則としてここに宿泊する人は何らかの作業をしなければなりません。
この場所はあくまでも自給自足をしている生活の場であり、外来者の受け入れ施設ではないのです。
ということで金曜日は朝から美山町森林組合まで、薪の材料となる間伐材を取りに行きました。
近くに住む人も手伝ってくれて軽トラックとバン3台にどんどん積んでいきます。
久々の肉体労働でした。
ちなみにここには当然エアコンなどありません。
唯一、リーダーが夜暑くて寝れないと言ってウルサイので、他の女性たちが「じゃあエアコン買ったら?」ということで、リーダーの部屋にだけついています。
作業で汗ダクダクの僕は風呂場(五右衛門風呂)で井戸水をひっかぶりました。
ツメテ~~。
ここのトイレはすべて汲み取り式。
これまた超久々に「ポットン」という音を聞きました。
それらはすべて肥やしになるので、お尻を拭いたトイレットペーパーは備え付けの箱の中に捨てます。
僕はインドでこのやり方に慣れていましたので大丈夫ですが、初めて来られた方は顔が引きつります。
かなり几帳面に紙を折りたたまないといけません(笑)
藍は午前中は鶏の世話
2日目のお昼ごはん パンは竃を使って薪で焼きます
昼は基本的に麺類とサンドイッチ 竃も手作り
このうどんは乾麺ですが 挟む具もマヨネーズも全部自家製
蕎麦の時は自家製手打ち ピクルスがまた美味い
右側は桑の実と苺のジャム
左側は杏のジャム
この杏のジャムにハマってしまいました
昼からは池田町の方に双龍の滝という日本名滝100選に選ばれている滝があるということで行ってきました。
途中で流れが二つに分かれ、下の方には虹が見えます。
これは滝壺ではないのですが、一部非常に深いのでちょっとビビってしまって、岩の上からの飛び込みは中止に。
帰ってから井戸水でよく冷えた西瓜を頂きました。
これがまた非常に丹精に育てられた西瓜で東京の料亭とかに卸されていて、普通に買うとドエライ高いそうです。
もちろんもらったそうなのですが、久々に皮の内側の白いところギリギリまで甘く食べられるもの、しかも自然な甘さの西瓜を食べました。
その後、子供たちは川で魚釣り。
その時、慧はミミズを入れてる箱を草むらに落とし、取ったのはいいんだけれど、出てきた時には周りにスズメバチを10匹くらい従えてました。
藍は草むらから出るところまでは慧に手を貸していましたが、そこからは慧をおいて逃げ出しました。
結局二カ所刺されることに。
慧は3日目の川遊びの時も土手から落ちて、落ちた自分の上に乗ってきた自転車が落ちてくるという、ツイテないこと極まりないヤツでした。
その日の夕飯にはリーダーが釣ってきたニジマスの塩焼きがでました。
薪で炊いたご飯のおこげなんか食べたのは小学校の時以来。
最終日午前中は子供たちは川へ泳ぎに、僕たち夫婦は永平寺に行ってきました。
観光客の僕が言うのもおかしいけれど、永平寺は完全に観光地化しているようにみえ、すごくつまらなく感じました。
いまだに修行を真剣にしている人がいるのにも違和感があります。
戻ってきて藍の畑から少し野菜を分けてもらいます。
いまどき、モンペ穿いて篭背負うてる女の子て。
藍は先月も親子面談のために奈良に帰ってきてたのだけれど、
なぜだかここの方が子供たち三人は生き生きしているように見えます。
シーズン中の(雪がない期間)土日はカフェも開いています。
ご覧の通りの蔵書に囲まれて、真ん中に鎮座するのは薪ストーブ。
この窓の上まで冬は雪が積もるそうです。
藍はそんな所で雪掻きをしながらひと冬過ごしたのでした。
もちろん雪国の子供たちにとっては当たり前のことなんでしょうが。
窓際の棚にはその日に焼いたパンや取れたての卵、クッキーやジャムなどが並びます。
なんだか小学生の絵日記みたいになってしまいましたが、今回福井まで行って帰ってきて、すごく心身共に軽く感じるのです。
これに比べると街の生活はやはり不自然至極ですね。
そりゃストレスだって溜まろうというものです。
僕は今のところ歓楽街がないとつらいので、ずっとこんな所でやっていけるかどうかわからないけれど、でもやはり日本人の原点はこういう所なんだろうと思うのです。
少し補足の話があります。
それについては明日。
2011.8.16